河太郎の読書日記

本とか映画とかいろいろ

どちらでもいい

2006-12-22 21:05:57 | 読書(小説)
アゴタ・クリストフの最新刊。
早川書房。
「悪童日記」三部作を越える作品はもう書けない、と思ってるらしい。
短い、短編や習作のようなものが25編。
理解できるものも、そうでないものも。
死んだ男が息子にもう一度殺される話とか、
悪童日記~って感じの幻想具合。
最後の「わたしの父」という作品が、もの悲しい。
特にラスト。
「この世の何処にも、父がわたしと手をつないで散歩をした場所はありません。」
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遺失物管理所

2006-12-22 21:00:47 | 読書(小説)
ジークフリート・レンツ。新潮クレストブックス。
ドイツ文学。「アルネの遺品」と同じ人。とは思えなかった。
ヘンリーのキャラが、やたら軽くて、知っててそうしてるのか、素なのか。
どっちにしろ、あまり親しみは感じない。
ばがだなーこいつ、ってかんじ。
でも、フェードルがからかわれるのを見てあつくなったり、
毎日毎日いろんなものが忘れ物として届けられることをおもしろいと思ったり、
個人がないがしろにされて、同僚が首を切られるのに憤ってみたり、
そういう部分部分は、共感する。
でもちょっと、若き世捨て人みたいだな。
社会からドロップアウトする人に焦点を当てる、という点では、「アルネの遺品」かも。
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