河太郎の読書日記

本とか映画とかいろいろ

海辺のカフカ

2006-12-25 22:05:40 | 読書(小説)
村上春樹。新潮社。
クールでタフな15歳の田村カフカ少年。
とつぜん、父と暮らす中野区の自宅から家出し、四国に向かう。
同時期、中野区。戦争のころに子どもだけ集団で気を失う事件に巻き込まれ、
一人起きてこず、起きたときにはすべての記憶を失っていたナカタさん。
この知的障害なじいさんは、お友達の猫を助けるため、
ジョニー・ウォーカーさんを殺し、逃走の旅に出る。行き先は、四国。
二人の見たもの聞いたものが交互に語られる。
カフカ少年は、かつて、父を殺し母を犯すと言われた。
現実の世界では、父が殺された。容疑者となる少年。
実際、こうした現実的な事柄は、何一つ解決されない。
ただ、少年が、捨てられた母から再認識してもらい、
現実と、再び相まみえることを決心することで、物語は、終わる。
ナカタさんがいいよー。
コメント
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