河太郎の読書日記

本とか映画とかいろいろ

ウェストマーク戦記3 マリアンシュタットの嵐

2009-03-05 21:39:53 | 読書(小説)
ロイド・アリグザンダー、評論社。
三部作、最終刊。
児童文学とはいえ、人死にはたくさん出るわ、
ストーリーは複雑だわ、読み甲斐があった。
2巻の終わりから2年が過ぎ、突如、元宰相カバルスが実権を奪う。
もちろんミックル(アウグスタ女王)は逃げおおせ、
マリアンシュタットの町で、打倒カバルスを誓う。
テオは、時代の流れに逆らえず、再びケストレル大佐の血を求めるような
戦いを期待され、ジレンマに陥る。
もちろん、こんなときに冷静なのはミックルの方だし。
テオのジレンマや、ジャスティンの過去など、
心に傷を負った人を、冷徹な筆致で描いている。
児童文学らしいところは、テオとミックルガいちゃいちゃしない、ってことと
ラス・ボンバス男爵みたいなキャラはありえなーいってくらいで。
でもまあ、日本のマンガなら、これくらいアリだな。
ラスト、フロリアンやテオたちではなく、マリアンシュタットの住民が立ち上がり、
町を守るあたりがよかった。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする