河太郎の読書日記

本とか映画とかいろいろ

誠実な詐欺師

2007-03-18 22:50:19 | 読書(小説)
トーベ・ヤンソン。筑摩書房。
ムーミンの人。てーことはフィンランド文学。
ムーミンも全部読んだけど、なにか、こう、
突き放したような、描き方をする人だ。
カトリとマッツの姉弟と絵本画家アンナ。
カトリの望みはなんなのか。
アンナの家に入り込み、財産を管理して
上前をはねて、マッツのボート代を稼ぐ。
誠実な、詐欺師。
決して好きではないけど、憎めない登場人物たち。

ところで、カトリは犬を飼っているけど、名前はない。
捨てられて不安なところを拾い、命令を与えることで、
このシェパードは心の安定を得ていた。
ところが、アンナが無意識のいやがらせで、
横から名を呼び、投げたものを持ってくるようしつけた。
その結果、犬は、混乱し、野性に目覚め、カトリをもおそうようになった。
こういうのって、フィンランドの、動物観なのかな。
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獣の奏者I

2007-03-15 00:29:59 | 読書(小説)
上橋菜穂子。
IとIIがいっぺんに出たけど、まだI巻読んだだけ。
異世界獣医物語?
いろんな要素がぱらぱらと撒かれて、
どう終息していくのか続きが楽しみ。
王獣だの闘蛇だの異世界なので
変わった獣がいろいろでてくるけど、
蜂は、この世界と変わらんわけね。
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クリスマスの天使

2007-03-11 21:01:15 | 読書(その他)
アヴィ。
児童文学。
初っぱなから、怖いよ。
クリスマスだってのに、なんで!?
この作者の本は数冊読んだけど、
こんな作風じゃなかったはず・・・
うひー・・・どこに天使が出てくるんだ?
でてきてましたよ、最初から最後まで。
すんなり納得できない天使だった。
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たのしい川べ

2007-03-10 23:55:00 | 読書(その他)
ケネス・グレーアム、岩波書店。
子ども向けの本。
梨木香歩の水辺にてに出てきたから読んでみた。
川辺でのんびりボートに乗るのは最初だけ。
ほら吹きというか・・・おもしろい話をしてくれるおじいちゃんの
話してくれたことをそのまんま本にしたような。
だってね。
ヒキガエル、むっちゃ性格悪い。痛い目見ても、元の木阿弥。
なのに、なんか、うまいこといっちゃうし、
モグラや川ネズミやアナグマなんかは、正直者が馬鹿を見ると
分かっていても、助けちゃって。
まあ、最後はどういう風の吹き回しか、改心したけど。
こどもがおもしろがってよろこべばいいんだろうけど。
単純に笑えないなあ。
ヒキガエルが車乗り回して器物破損で逮捕されて・・・って
登場人物の動物たちは、人間とは違う存在だけど、
人間の中で服きてしゃべって存在してるってのがテキトーな設定でいいな。
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本を読むわたし

2007-03-09 23:39:29 | 読書(その他)
華恵、筑摩書房。
小学生日記の子は中学生になったらしい。
中身はとても日本人。
雑誌のモデルになってるのをたまに見る。
中学生らしい作文っぽいのも多いけど、
アメリカのグランマが絵本を読んでくれた話と、
日本のおじいちゃんのすしの話が、なんか、いい。
かなり、人生の奥深いところまで、描いている。と思う。
たぶん、書いた本人はまだ理解していないような気がするが。
それ以外にも、幼稚園でのしつけの違いとか、ハッとする。
一番気にかかるのが、小さい頃、わたしは、「ユニーク」で「スペシャル」だった、
それが、自信の元だった、でも、いまは・・・。というあたり。
アメリカの強さは、その、オンリーワンの孤独に耐えられる強さを
子どもの頃から養っていることなんだろう。
彼女は、その部分を捨てたからこそ、日本人になっている。
それは、いいことなのか、悪いことなのか・・・。
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