河太郎の読書日記

本とか映画とかいろいろ

グリーン・マイル

2008-03-17 21:48:18 | 読書(小説)
スティーブン・キング、新潮社。
アメリカの超有名作家。だよな。
ホラー作家だけど、これは、「スタンド・バイ・ミー」とか
「刑務所のリタ・ヘイワース」の空気と似ている。
でも、キングだから、いつホラーになるか分からん。
新潮文庫の6分冊の方を読んだ。
1930年代、電気椅子の死刑を行う刑務所での出来事。
得体の知れない死刑囚、ジョン・コーフィー。
謎のネズミ、ミスター・ジングルス。
語り手のポールをはじめ、ハリーやブルータスといった看守の面々、
所長と病気の妻、個性的な死刑囚(+模範囚も)たち、
物語は、どんな方向に進むのか?
さらに、老年のポールが暮らす老人ホームにも何か秘密が。
拍子抜けするくらい「いい話」なんだけど、
読んでいる経過は、いかにも、ホラー。

グリーン・マイルっていうのは、
牢から出て、電気椅子のある部屋に向かう、緑色に塗装された通路。
ラスト、「神よ、ときに<グリーン・マイル>は長すぎる」
っていうくだりがとてもいい。映画では表現できまい。
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オババの森の木登り探偵

2008-03-16 00:28:44 | 読書(小説)
平野肇、小学館。
裏庭探偵中里翔平ってタイトルで、
air-Bepalってウェブサイトで連載してた。
週1だったとおもう。何週かにまとめて読んでた。
もう一回、まとめて読んだ、というだけ。
最後の章が追加されてたけど、
何が書きたかったかよく分からん。
それはさておき、この本は、「川の名前」と並ぶ、自然観察小説だ。
でも、盲目的な自然礼賛でもなく、ちょっと冷静な感じがいいところ。
声の大きい少数派、というのは私の仕事上の悩みでもあるが。
お話の中で翔平が近所の苦情に困るあたりに何とも親近感。
大都会の森で、ツリーハウス作って棲んでるって、いいよなー。
と、私も思うクチです。

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芥子の花

2008-03-16 00:20:12 | 読書(小説)
西條奈加、新潮社。
金春屋(こんぱるや)ゴメスの続編。
続きそうな勢いだったけど、ダメだったのかね。
近未来、日本から独立した国家「江戸」。
江戸産の芥子が出回っている、という情報を得て、
ゴメスたち長崎奉行が調査に走る。
辰次郎も相変わらず、熱血。
ポピーシードは、植えたらいかん芥子の実ではないと思うが
そこはお話ってことにしといたるが。危なすぎ。

芥子の花も、白くないのになあ。
と関係者?は思うのだった。

(追加)すいません。ポピーシードはソムニフェルムみたいですね。
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一瞬の風になれ3

2008-03-09 22:41:32 | 読書(小説)
佐藤多佳子、講談社。
いよいよ最後の巻。分厚かった。
たまに失敗もするけど、
新二たちは着実に力をつけていく。
新二の語りのせいか、すごく臨場感がある。
一緒になって、熱い高校生活を送ってるような。
読み終わっちゃうのが惜しくなるくらい。
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ホテルジューシー

2008-03-06 22:57:37 | 読書(小説)
坂木司、角川書店。
なんだかんだ文句いいながら、この人の本全部制覇してる。
沖縄の雰囲気は良く出ていて、料理がうまそう。
しかし説教臭い。
いろんな人がいるから、といいながら、そのいろんな人を否定し、
自分に理解できる一面以外は切り捨ててるようにも見える。
引きこもり探偵の人だけあって?、メンタル面に弱い人がたくさん出てくる。
ホテルジューシーに集まる客だけでなく、オーナー代理も然り。
彼の弱さの理由は最後まで分からなかった。
一見元気な姉御肌の主人公柿生浩美も例外ではない。
沖縄という一見脳天気な世界にあこがれ集う人々は、
現実世界で埋められない何かを埋めようとして旅をしている。
迷いながらも、浩美は地に足をつけて生きていく。
結構人間のいやな面を軽く描いている。
ホテルの比嘉さんやおばあたちはいいよお。
「シンデレラ・ティース」の姉妹編。このやり方は面白い。
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