渡吉織物さんの会長、渡辺善平翁が今年の春の叙勲で勲章をいただきました。
織物つくり一筋での受賞です。
善平翁のご子息の現社長は、僕より丁度一回り年上で、僕が十日町に戻って以来、何かに付けお世話になっています。
善平翁は御年は80歳を越えていますが、もちろん現役で奥様、現社長と共に一家総出で十日町絣を作り続けています。まさに、「Mr.十日町絣」です。
渡吉織物さんで作る絣は、絣足が程よく、柔らかな印象を与えます。この工房ならではの味わいのある秀作です。
きはだやが催事に出るときも時々持って行きます。
土曜日に記念祝賀会があるのでお祝いのお酒お届けしてきました。
僕がお酒を届けに上がった時、翁は丁度、買い物から戻ったところでした。
夏なのでTシャツを買いにいかれたのだそうで、肌着売場の事を話してくださいました。
「私は昔、朝鮮動乱の頃に包帯工場に勤めていましてね。包帯や脱脂綿を作っていました。インドの綿は繊維が短く糸にならないから脱脂綿にしたのです。一方、米綿は質がよくてね、こっちは包帯を作りました。でも中途から印綿でも糸が作る様になりました。今迄、脱脂綿にしていた綿で手ぬぐいを作るのです。すると、脱脂綿の綿なので糸は太いのですが、真っ白い生地でね、これが「白い」だけの理由でよく売れたのだそうです。云々。
今、売場に行ったところ、二種類のシャツがあって安い方に「印綿」と書いてあったのです。買ってきたのは米綿のものでね、なるほど印綿と書いてあるものよりも170円程高いのです。袋に入っているとわからないのですが、原綿の質によってできは全然違うでしょうね。」
「外国製」「大量生産」で価格の中身判断しがちですが、長い間物づくりに携わってきた渡辺翁らしい話です。
綿糸であっても品質の安定などの目的で、僅かにですが合繊を混ぜて紡績するものもあるようです。きはだやでは綿唐桟を織る時に、「混じり物のない完全な綿100%の糸を使って織りたい」と思い、繊維の長いエジプト綿「ギザ45」を選びました。つるりとした質感や、やわらかな風合いの生地が自慢です。この生地は原綿の質にこだわらずには作る事ができません。
織物つくり一筋での受賞です。
善平翁のご子息の現社長は、僕より丁度一回り年上で、僕が十日町に戻って以来、何かに付けお世話になっています。
善平翁は御年は80歳を越えていますが、もちろん現役で奥様、現社長と共に一家総出で十日町絣を作り続けています。まさに、「Mr.十日町絣」です。
渡吉織物さんで作る絣は、絣足が程よく、柔らかな印象を与えます。この工房ならではの味わいのある秀作です。
きはだやが催事に出るときも時々持って行きます。
土曜日に記念祝賀会があるのでお祝いのお酒お届けしてきました。
僕がお酒を届けに上がった時、翁は丁度、買い物から戻ったところでした。
夏なのでTシャツを買いにいかれたのだそうで、肌着売場の事を話してくださいました。
「私は昔、朝鮮動乱の頃に包帯工場に勤めていましてね。包帯や脱脂綿を作っていました。インドの綿は繊維が短く糸にならないから脱脂綿にしたのです。一方、米綿は質がよくてね、こっちは包帯を作りました。でも中途から印綿でも糸が作る様になりました。今迄、脱脂綿にしていた綿で手ぬぐいを作るのです。すると、脱脂綿の綿なので糸は太いのですが、真っ白い生地でね、これが「白い」だけの理由でよく売れたのだそうです。云々。
今、売場に行ったところ、二種類のシャツがあって安い方に「印綿」と書いてあったのです。買ってきたのは米綿のものでね、なるほど印綿と書いてあるものよりも170円程高いのです。袋に入っているとわからないのですが、原綿の質によってできは全然違うでしょうね。」
「外国製」「大量生産」で価格の中身判断しがちですが、長い間物づくりに携わってきた渡辺翁らしい話です。
綿糸であっても品質の安定などの目的で、僅かにですが合繊を混ぜて紡績するものもあるようです。きはだやでは綿唐桟を織る時に、「混じり物のない完全な綿100%の糸を使って織りたい」と思い、繊維の長いエジプト綿「ギザ45」を選びました。つるりとした質感や、やわらかな風合いの生地が自慢です。この生地は原綿の質にこだわらずには作る事ができません。