時代考証を学びながら…
「白の蛇形(じゃがた)の単衣、紺の一本独鈷(いっぽんどっこ)、手綱(たづな)染めの上(うわ)三尺、千種(ちぐさ)の半股引、同じく山のつかない脚絆、素足に草鞋(わらじ)。きものの裾を三方たっかく端折って、新刀鍛冶池田鬼神丸を一本差して、こぼれ松葉の手拭いを首んとこへ引っかけて、右の手に要のとれた扇子を一本持っていたそうです。…」
若い方には馴染みがないかもしれませんが、昔流行った浪曲の中の、森の石松という股旅者の出で立ちを紹介した一節です。
時代考証に沿って、江戸時代の、俗に言う「やくざ者」の着付けを学びます。
低い身分ですから、きものの下に襦袢などは身に付けません。
手甲などは、実際使っていたものと、舞踊などの舞台で使うものとは少し形が違います。
そんなことも学びながら、「舞踊着付け(衣裳方)」のおけいこが進みます。
お勉強しているのは、上級に進んだ松本さん。
近いうちに、舞台裏の現場で、素晴らしい衣裳方になられることと思います。
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舞踊、振袖、現場のプロを目指して
福岡の「ももち文化センター」と、小倉の「KMMビル」で行なわれている、「舞踊と振袖の着付け専門特別講座」が、6月22日から三日間にわたって行われます。
日程は下記のとおりです。
本格的な取り組むが進んでいる「舞踊着付け部門」
最近の福岡県内の活動では、6月5日(日)、糸島市で行なわれた、「伊都文化会館・多目的ルームこけら落とし、日本舞踊の会」(芳柳流)の着付けや、博多区「はかた伝統工芸館」での、「京舞妓の着付けショー」などの活動で、「舞踊着付け部門」の技術が本格的に指導し始めています。
特に「伊都文化会館のこけら落とし」では、福岡の受講生のお二人が、はじめて衣裳方として現場に出られました。
福岡での衣裳方着付けの第一歩です。
これからが、舞踊着付けプロ集団の本当の意味でのスタートです。
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舞妓の着付けと時代考証を➠学院長の解説で、
6月10日、この日は、櫛田神社に隣接する「はかた伝統工芸館」で、「京舞妓の着付けショー」が行なわれました。
市の広報紙や新聞などで「はかた伝統工芸館」の「京舞妓の着付けショー」を知ったお客さまも、たくさんお越し頂きました。
11時から始まった時間には、お客さまでいっぱい。
タブレットやカメラで、録画や写真を撮る人も多く、関心の高さが伺えました。
市来学院長の解説で、舞妓の着付けショーが終了すると、モデルさんの周りを取り囲んで記念写真。
京都の専門家や、「はかた伝統工芸館」の皆さまのお力添えもあってで、今回のショーが実現をいたしました。
まことにありがとうございました。
今後は、和文化の衣裳の着付けをはじめ、もっと楽しんでご覧いただける着付けの企画を考えていこうと思っています。
今回はほんとうにありがとうございました。
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京屋の大名跡を襲名
人間国宝でもあった、父・四代目中村雀右衛門(屋号、京屋)。
その四代目の次男、七世中村芝雀丈が、京屋の大名跡、五代目中村雀右衛門を襲名。
いま、博多座で「博多座六月大歌舞伎」➠「五代目中村雀右衛門襲名披露興行」が行なわれています。
「きつけ塾いちき」の歌舞伎好きは、6月9日の夜の部の観劇に行ってまいりました。
夜の部は、襲名披露の「口上」があったので、伺いました。
口上の祝いの舞台には、坂田藤十郎、尾上菊五郎、片岡仁左衛門、市川左團次などの幹部俳優が居並び、まるでキラ星のよう。
京屋の襲名祝いを、思い思いに述べていました。
「襲名口上」直後、「楽屋お見舞い」
三番の口上の幕が下りると幕間。
すぐに京屋さんの楽屋に直行。
舞台を引っ込んでかつらを取り、衣裳を脱いで楽屋に入る五代目。伺った私どもを、笑顔で迎えて頂きました。
「京屋さんの大名跡、五代目雀右衛門襲名、誠におめでとうございます。五代目の誕生で、京屋さんがこれまで以上に栄えられますように、心から願っております。」とお祝いの口上を述べると五代目は、「遠路お越し頂き、本日は本当にありがとう存じます。」と返礼。
記念の写真も撮らせて頂きました。
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