2015年04月01日 モスクワ発
[ロシア海域IUU漁業カニが米国タスクフォースの対象となる]
米国大統領は、行動計画の中で、IUU漁業(密漁密輸)と水産市場における偽装を阻止するためのタスクフォース(具体的な特定の目的のために一時的に編成される部局や組織)を設置し、今年2015年7月には、輸入を含めた水産物製品の“危険リスト”と特別管理を発表すると明らかにした。
米国カニ生産業界によると、これまで、同国水産市場に悪影響を与えてきた、ロシア海域でのIUU漁業によるカニの供給もこのリストに含まれることになる。
2000年のデータで、米国カニ漁業による合法製品が、ロシアのIUU漁業カニにより受けた経済的損害は6億ドルと推定されていた。
また、米国カニ生産業界は、ロシア海域でのIUU漁業によるカニが中国と韓国を経由して、ロンダリングされ市場へ供給されてくる実態を指摘している。
米国海洋大気庁海洋漁業局は、現時点において、“危険リスト”に含まれる魚種等を明らかにすることはできないが、カニについては大規模なIUU漁業の実態に関する証拠もあり、当該リストの上位に位置づけられる可能性が高いと示唆した。