2020年07月18日
北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二
[韓国EEZ東海(日本海)イカ操業紛争]
ここ数年漁獲量が激減し価格が高騰していたイカは、今年2020年、韓国東海(日本海)沿岸に魚群が早くから形成され、操業紛争も発生している。
イカ漁業は例年7月-11月の間に集中的に行われるが、今年は、5月-6月から東海沿岸にイカ魚群が形成され、南部沿岸小型網漁船が漁場に集中、ほぼ独占的に操業を行い、沖合イカ釣り漁船の漁獲機会が大幅に減少した。
また、イカ釣り漁船が集魚灯で資源を集約させたところに、これら沿岸網漁船が漁具を入れる等の操業妨害が起きていると指摘されている。
イカ漁業をめぐる地域・漁業種間の紛争は、昨日、今日のことではない。
大型トロール漁船による東経128度以東の違法操業をはじめ、釣り漁船とトロール漁船の違法共助操業などもあった。
沿岸小型網漁業は、イカ資源のTAC管理から外れており、操業水域規制も緩いことを他業界は問題視しており、当該漁船のイカ漁獲全面禁止や、操業期間・水域規制を導入する関連漁業法の改正を求めている。
なお、現在、イカ資源のTAC管理は、大型トロール、沖合イカ釣り、中型トロール、大型巻き網、そして西海トロール(2そうびき)が対象となっている。