2024年07月10日
ユーザー 各位
拝啓 時下ますますご隆昌のこととお慶び申し上げます。日頃は格別のお引き立てを賜り厚く御礼申し上げます。
さて、ロシア漁業庁長官シェスタコフは、来年2025年のスケトウダラの極東海域のTAC設定について、その需給バランスを考慮し、ロシア業界が科学的勧告よりも少ない数量を求めていることを今年2024年6月下旬明らかにしました。
今年2024年3月、ロシア科学研究機関が、当該TAC設定について、前年となる今年2024年より12%増の255万4,300トンを勧告した経緯があります。
この件について、スケトウダラ漁業者協会、漁船船主協会、そして全ロシア漁業者水産物輸出者協会ヴァルペが、パンデミック後の輸出の再構築と、非友好国による制裁の発動による供給体制の変化等を指摘しており、シェスタコフは、TAC設定については、科学的根拠に基づく資源評価、市場分析、そして漁業者の事業計画等に基づき行われ、国家予算を含め、収益性と輸出収入を維持することが重要だと語り、引き続き、フィレ、ミンス、すり身等の高次加工製品を増産し、当該セクターを付加価値産業化して、輸出量を増加させる方針に変化はないと加えました。
今月号においては、これらのロシア漁業の戦略、政策の動向等に関する直近の情報を集約し、TopNews としてご報告申し上げます。
なお、今年2024年漁期も6月1日から、ロシア漁業者による太平洋サケマス操業が開始されました。これらの関連情報もあわせてお知らせ申し上げます。
敬具
(国際漁業対策事業部;原口聖二)
TopNews ロシア業界 来年2025年スケトウダラTAC設定 科学的勧告より少ない数量を求める
・ロシア農業大臣 燃料費補助復活案作成を指示(ロシア漁業政策および漁業協定関連等外29件)
・漁船建造プロジェクト監視規則が更新される(投資クオータ/漁獲割当オークション関連外6件)
・ロシア漁業者漁獲量 244万トンとなる(6月25日)(ロシア漁業生産/貿易動向関連外11件)
・欧州 自国制裁のロシア産白身魚輸入高関税設定に苦しむ(ロシア漁業者 スケトウダラ漁業関連外4件)
・2024年漁期 北海道と隣接ロシア・サハリン州のシロザケ来遊予想(太平洋サケマス操業関連外8件)
・ロシア漁業者イワシ・サバ/サンマ 外国人漁業者操業概況(イワシ・サバ・サンマ操業関連6件)
・ロシア漁業庁カムチャツカ地方管理局 カニ類漁獲情報(その他ロシア漁業関連情報等外14件)
・韓国冷凍スケトウダラ市場動向 2024年6月平均水準維持(韓国スケトウダラ市場関連)
・アイルランド漁業・水産加工業5団体 団結してEU改革を求める(ポスト英国EU離脱Brexit関連外1件)
・米国 トランプは洋上風力を軽蔑している 鳥とクジラを殺す(洋上風力発電と漁業 海外の経験)
計89オリジナル報告