2024年10月29日
北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二
[ロシア スケコ中国市場開拓プログラムの実行を開始する]
ロシアスケトウダラ漁業者協会は、スケコの中国市場開拓プログラムの実行を開始する。
中国はロシア産スケトウダラの主要市場となっている。
昨年2023年、ロシアのスケトウダラ製品輸出における中国のシェアは、数量で68%、金額で57%を占めた。
今年2024年1月-9月、中国はロシアから冷凍スケトウダラ(W/R H&G)41万5,000トン、フィレ1万7,000トン、スリミ2万1,000トンを輸入し、総額は4億7,100万ドルを超えている。
一方、ロシアは毎年3万5,000トンのスケコを生産しており、主に日本、そして韓国と国内でも需要があるが、中国では、当該製品の認知がほとんどない。
このことから、ロシア産スケコ製品の買い付け競争にインセンティヴを与えるため、同協会は、事前の消費の可能性を評価するための市場調査結果に基づき戦略を立て、2024年5月、当該製品を中国市場に普及させるプログラムを開始する意思決定を行った。
中国はそれまで関心のなかった活カニやタイセイヨウサケを受け入れた実績があり、これは当該市場の無限の可能性と地元消費者の新製品に対する寛容さを裏付けていると指摘している。
同協会代表は、水産物の最大の利用者としての中国の役割が、再加工ばかりでなく、内需によって増大している今、ロシアの輸出業者は新たなニッチ市場の創出と開発に取り組み始める時が来たとした上で、適切なマーケティングを行えば、多様なロシア産スケトウダラ製品全般を消費する重要な市場の一つになると述べ、2024年10月30日-同年11月1日、中国の青島で開催される水産国際見本市“CFSE 2024 - China Fisheries & Seafood Expo”において、プレゼンテーションを行うと発表した。
開催パビリオンの出展ブースでは、消費者の好みに合わせた、様々なスケコ料理が披露されることになる。
なお、同協会は、当面の中国の潜在するスケコ需要を5,000トン以上と見積もっている。