ロシア漁業ニュースヘッドライン

北海道機船漁業協同組合連合会
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一般社団法人北洋開発協会

中国最大級の南極オキアミ専業漁船が福建省から出航 “FU YUAN YU 9199”(“福遠漁9199”/IMO:1014515 CS: BZW9V)

2025-03-12 11:42:51 | 日記

 

2025年03月12日

リポート 北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

[中国最大級の南極オキアミ専業漁船が福建省から出航]

2025年3月10日、中国福建省初の南極オキアミ専業漁船“FU YUAN YU 9199”(“福遠漁9199”/IMO:1014515 CS: BZW9V)が福州国家遠洋漁業基地から出航した。

“FU YUAN YU 9199”は全長138.8m、総トン数1万6,000トンで、総投資額は6.01億元(約122億円)とされている。

船上に連続ポンプによる漁獲システム、船内には全自動オキアミ製品生産ラインが搭載されている。

また、厚さ1メートル以上の氷を砕氷して航行が可能で、氷点下25度の低温環境での作業に影響を受けることもない。

ロシア科学研究機関によると南極オキアミのバイオマスは1億2,500万トンと算定されている。

同研究機関は、ここ数年、当該資源を最も利用しているのはノルウエーで、中国も近代的漁船を投入し努力量を上げていると先に報告していた。

オキアミについては、優れた栄養特性が確認されており、缶詰製品から養殖の餌等、幅広い産業用途があり、特に高品質なオイルについては、世界の経験が示すように健康食品業界でも需要がある。

ロシアも、2021年6月30日付No.1767により、2030年までの同国漁業発展戦略に基づく、南極漁業に関する計画を承認し、南極オキアミ漁業への復活を目標に掲げ、世界の大洋でのプレゼンスの向上と、当該資源の加工による新たなハイテク産業の創出に向かって行動を続けている。

ロシア漁業庁は、昨年2024年漁期、ロシア漁業者による南極の海洋生物資源の保存に関する委員会(CCAMLR)海域でのオキアミの漁獲量が8万3,000トンに達したと発表している。

 

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