2025年01月21日
リポート 北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二
[2024年 ロシアスケトウダラ漁業 スリミ生産7万800トン 前年比47%増]
昨年2024年、ロシアのスケトウダラ漁業による冷凍スリミ生産は7万800トンに達し、前年2023年比47%増となり、世界の当該セグメントにおいてトップ5の立場を得た。
ロシアのスケトウダラ漁業は世界のスリミ市場でのシェアを拡大、中国市場では主要サプライヤーとなり、韓国市場で米国産と争奪競争を展開しているほか、日本への供給も増加させている。
昨年2024年、ロシア漁業者によるスケトウダラの漁獲量は記録となる199万に達した。
スケトウダラ生産において、ロシアは洋上でH&G(ドレス)を生産し中国へ輸出、中国が陸上でフィレ加工してEUへ再輸出、米国は日本へスリミとして輸出することを、それぞれ仕向けの主流としてきた。
フィレ製品の主要市場のEUが、2024年から2026年の新たな自主関税割当(ATQ)制度から、ロシア産の主要なスケトウダラ等の白身魚を含め水産物製品を除外、輸入免税はなくなり、13.7%の標準関税が設定され、さらに、第3国が加工した製品についてもこれが対象になった。
EUの輸入免税がなくなり、ロシアのスケトウダラ漁業における高次加工は、益々、すり身生産に傾注すことになると予想されることを報告担当者(原口聖二)は指摘する。
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