2023年04月30日
リポート 北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二
[2023年春季オ海抱卵スケトウダラ操業“ロシア漁業会社”所属トロール漁船が漁獲成績トップ3を占める]
今年2023年1月1日から同年4月10日まで展開された春季オホーツク海抱卵スケトウダラ操業の漁獲成績において、ロシア漁業最大手”ルスカヤ・ルイボァプロムシェレンナヤ・カンパニヤ “(Русская рыбопромышленная компания「ロシア漁業会社」)所属新鋭スーパートロール漁船“ウラヂミル・リマノフ”(Владимир Лиманов)と“カピタン・ヴドヴィチェンコ”(Капитан Вдовиченко)に既存トロール漁船“カピタン・オレイニチュウク”(Капитан Олейничук)が続き、1位から3位までを独占した。
新鋭スーパートロール漁船“ウラヂミル・リマノフ”と“カピタン・ヴドヴィチェンコ”の当該漁獲成績は、それぞれ2万7,180トンと2万7,163トンで近似の結果を残した。
「ロシア漁業会社」はスーパートロールのモデル船としてトルコ造船所で“ウラヂミル・リマノフ”(Владимир Лиманов)を建造し2021年に、また、同デザインで“投資クオータ”を利用し国内で建造した“カピタン・ヴドヴィチェンコ”(Капитан Вдовиченко)を2022年10月に、それぞれ操業開始させている。
更に、“投資クオータ”を利用して進めているスーパートロール漁船シリーズ建造プロジェクトの2隻目”メカニック・マスラク”(Механик Маслак)を、2023年2月2日、サンクトペテルブルグのアドミラル造船所から引き渡されている。
同社は“ウラジミル・リマノフ”と同タイプのシリーズのスーパートロール漁船を更に“投資クオータ”を利用して10隻揃える計画をしている。
このシリーズ船は全長108mで、年間6万トンの漁獲能力を有し、船内で1万5,000トン以上のスケトウダラのフィレ、ミンス、すり身を船内で生産、残滓はミールとオイルに完全に処理され、漁獲物の最大100%を付加価値製品化することを可能にするプラントが設置される。
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