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ロシア 北部海域(バレンツ海)カニ漁獲割当オークション第2弾 落札額は第1弾の2.1倍と見込まれる  北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

2024-11-03 17:58:14 | 日記

2024年11月02日
北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二
[ロシア 北部海域(バレンツ海)カニ漁獲割当オークション第2弾 落札額は第1弾の2.1倍と見込まれる]
ロシア漁業庁は、2022年に実施が用意された後、開催が延期されていた北部海域(バレンツ海)カニ漁獲割当オークション第2弾を、2024年11月13日に行うと発表した。
上場されるのは向う15年間のタラバガニ漁獲割当5ロットとなっており、3ロットは全長50m以上のカニ漁船建造、2ロットは大規模物流複合施設建設のそれぞれ付帯プロジェクトの実行が義務付けされている。
スタート・プライスは128億ルーブル以上で、参加申請期限は同年11月11日となっている。
全ロシア漁業者水産物輸出者協会ヴァルペ(ВАРПЭ)は、このカニ漁獲割当オークション第2弾のスタート・プライスが、2019年に行われた第1弾の3倍になっており、落札額は最低でも2.1倍になると見込まれ、この大規模な負荷が与える漁業経営への悪影響、当該オークションへの関心の低下の可能性を指摘している。
バレンツ海カニ漁獲割当オークション第1弾は2019年に実施された。
2019年の第1弾では、バレンツ海のタラバガニTAC設定の50%、5ロットが上場され、スタート・プライスが44億ルーブル、落札者は、計308億ルーブルを支払うこととなった。
今年2024年の第2弾では、残りの50%、5ロットが上場され、スタート・プライスが3倍の128億2,000万ルーブルに設定されており、落札額は少なくても641億ルーブル、2.1倍になると見込まれている。
一方、2020年のバレンツ海のTAC設定は1万940トンで、来年2025年が1万2,690トンであり、16%しか増加していない。
更に、落札者は、義務付けされた付帯プロジェクトに取り組まなければならない。
ロシア漁業は、業界の独自調査で、2024年10月1日時点において、投資目的漁獲割当確保、漁船建造プロジェクト義務等により金融債務が1兆1,000億ルーブルに達していることが分かっている。
来年2025年のロシア漁業の金利支払いは850億ルーブルで、元本返済も求められることになる。

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