名古屋・名駅街暮らし

足の向くまま気の向くままに、季節の移ろいや暮らしのあれこれを綴ります。

金具の塗装

2006年11月20日 | セカンドルーム
 以前、古い大きな箪笥が林道脇に投棄されていた。
昭和初期の水屋で、木部は腐っていたが立派な金具が付いていたので、外して保管していた。
いま作っている帳場箪笥に合いそうなので、その金具を使うことにした。
鍛冶屋が一つ一つ手作りで鍛えた引き手は、赤錆を落としたら肉太で風格がある。
これを当時の技法を使って、焼付け塗装をした。
金具を火で焼いて、それに真綿を巻きつけると、赤熱した鉄と炭素が反応して表面が黒く変化する。
それを磨くと、使い込んだ鉄瓶のような鈍いつやが出て、錆も付かない。

昔の職人の技と知恵にはいつも驚かされる。
重厚に作ったつもりの本体が、小さな金具に負けそうだ。
コメント
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