ここ数日間は、激しい雨が断続的に降っている。
梅雨時といえば、しとしとと雨が降り続く日を連想するが、今年はちょっと荒れ模様で、豪雨と雷雨が交互にやってくる。
家の裏は山が迫り、前は田んぼや渓流が流れているので、雨が止んでも湿度は90パーセント以上とかなり高い。
人にとっては気分は良くないが、植物には心地の良い季節のようで、散歩の道すがらで見る花や果実は、瑞々しく輝いている。
山桜の実は、ピンクの頃は少し渋いが、濃い紫になれば甘くておいしい。
木いちごも赤く色づき、プチプチとした歯ざわりと、ほんのりとした甘さは、山ならではの味わいがある。
いずれも小粒なので、持ち帰って食べるより、その場で熟したのを選んでは食べた方がおいしい。
花は少ない季節だが、宵待ち草と蛍ぶくろが、あちこちで咲いている。
夜を待って咲くとか、花の中へ蛍を入れて遊んだとか、花の名前にも遊び心があって面白い。
山あじさいは、場所によって白、紫、ピンクが咲いているが、栽培種と違って色も形も控えめなのが、山里にはよく似合う。
雨上がりの散歩は、目と口の両方を楽しませてくれる。