名古屋は、市長選と愛知県知事選、市議会解散を問う「トリプル投票」が2月6日に迫り、激しい選挙戦で、街は熱く燃えている。
市民税10%減税や議員定数、報酬の削減を掲げて登場した河村市長は、オール与党の議会で、ことごとく反対されてきた。
長年にわたって、市職員OBの市長が続き、それを世襲議員や組合出身議員が支えるという緊張感の無い市政に、住民の不満も高まっていた。
紆余曲折を経て、市議会リコールが成立しても、自ら辞職して再び民意を問う手法に賛否はあるが、市政の実態を明らかにし、無関心だった市民の意識を変えた功績は大きい。
知事選も、仇敵ともいえる大村候補と河村候補が手を組んだことで、政党や支持団体が複雑にねじれ合って、既成政党の存在感が薄れていく。
それに加えて、愛知と名古屋を一元化する「中京都構想」も、強烈で刺激的な政策であり、「大阪都」を提唱する橋下知事と絡んで、地域政党の実現を目指している。
庶民革命前夜の様相で、町は騒然としているが、無風状態の市政や県政に風穴を開け、混沌として先の見えない国政に対して、範を示すきっかけになればと願っている。
飛騨の住民であるが、名古屋市民でもあるので、そんな願いをこめて、先ほど期日前投票を済ませてきた。