家の脇を流れる水路の水音と、トタン屋根を叩く雨音で目が覚めたが、まだ午前3時だった。
2度寝をして6時に起きたが、雨足は衰えていなかった。
飛騨北部に大雨警報が出たが、昼前には上がり薄日も差すようになった。
田畑を見回りに行ったが、雨による被害はなくほっとした。
実が重くなった稲は激しい雨に打たれて倒伏したり、直接山から水を引いているので土砂の流入被害など、大雨のときはいつも気になる。
畦の草はいつも刈っていたので、カメムシの発生は防げたと思っていたが、胚乳を吸った跡が残る籾を見かけるようになった。
カメムシの姿は少ないし、この程度ならそれほど気にすることはない。
むしろ、雨天や日照不足が続くと発生するいもち病の方が心配だ。
畑のタイガーメロンが、またしても食べられていた。
網で囲いをして、実の上には防鳥ネットを被せて守っていたがだめだった。
囲いが破られたり倒されたりした跡は無いし、ネットは侵入者の足や羽に絡むので近寄れないと思っていたが、忍者のような犯人には通用しなかった。
雨の中を命がけでやって来たのだから、1つや2つならお裾分けをしてやろうという気になってしまったが、これは毎日食べていて少々食べ飽きてしまったせいもある。
大雨の後も、この程度で済めば平和な一日であったし、風にそよぐすすき以上に涼しさを感じる夕暮れでもあった。