名古屋・名駅街暮らし

足の向くまま気の向くままに、季節の移ろいや暮らしのあれこれを綴ります。

飛騨の赤カブ

2011年08月22日 | セカンドルーム

 

朝がた降っていた雨もお昼前には上がり、時々青空も顔を見せた。


相変わらず気温が低く、頬をなでる風が冷たく感じるほどだった。

 


稲の花もほぼ終わって、茎の丈も1m前後に揃ってきた。
もう少し天気が好ければ、籾も大きく膨らむのにと思ったりするが、この程度に育てば良しとしなければならない。


集落の最奥部にある山あいの畑で、他の畑ではまだ見かけない赤カブが育っていた。
どこの家も、害虫や病気の発生が少なくなる9月に入ってから種を蒔き、根雪になる前の12月上旬までに収穫している。
ほとんどが漬物用で、正月から春野菜が収穫できる頃まで、赤カブの漬物が食卓に並ぶ。
塩漬けの長期保存用や、キュウリ、ミョウガ、キノコなどの塩漬けと一緒に漬け込んだ品漬けなど、家ごとに伝わる漬け方で味を競っている。
老夫婦で、7月の末に蒔いた赤カブは、9月に収穫して漬物屋へ出荷される。
飛騨名物の「赤カブの甘酢漬け」がおみやげ店に並ぶのは、秋の高山祭り(10月9~10日)が行われる頃である。

畑の脇のかえでと漆の葉が、ほんのりと赤く染まっていた。 山里では、季節の移ろいを感じる風景が繰り広げられている。

 

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