飛騨地方は、今日も大雨警報が出て激しく降っている。
この地方でも、8月にこんな長雨は珍しい。
トタン屋根を叩く音と、樋から溢れて地面に落下する音、家の脇を流れる濁流の三重唱で、真夜中に目が覚めてしまった。
深夜に目覚めることはあまり無いが、この夏は度々三重唱で起こされる。
小降りになったところで近所を見回ったが、川は濁流が渦巻き河原を呑み込んでいた。
深い崖の間を流れているので、氾濫することは無いが、いつもに比べて水位も高く、川幅もずいぶん広くなっていた。
不思議なことに、田んぼの取水口の水量はそれほど変化が無い。
これだけ降れば、大量の水が土砂と一緒に田に流れ込んでもおかしくないが、そんな様子は無かった。
水もそれ程濁っていないので、上流で土砂がせき止められたこともなさそうなので、ひとまず安心した。
こんな状態でここに居ても動きが取れないので、一日繰り上げて名古屋へ行くことにした。
せせらぎ街道を抜けて、郡上八幡へ下るまでは猛烈な雨で、ワイパーを高速にしてもぬぐい切れないほどの降りようだった。
夕方名古屋へ着いたが、雨は降っていないし、その気配も無かった。
最近は、予想を超える突発的で局地的な豪雨が多すぎる。