夏の間は5時に起きて10時頃に寝ている。
午前中は野良仕事をして、昼食を食べた後はフリータイムで、昼寝をしたり本を読んだりして過ごしている。
夕方の1~2時間は田畑を見回り、近所を散歩している。
涼しくなると近所の人たちも外へ出てくるので、人と会話をする貴重な時間になっている。
田畑のことを教わったり、集落の出来事や行事などもここで聞くことが多い。
夕方、トマト栽培のハウスに立ち寄ったら、収穫したトマトの出荷準備の真っ最中であった。
コンテナに詰めてJAに出荷するトマトは、ほんのりと赤みを帯びた青いトマトだけである。
赤い完熟のトマトやサイズ外、キズ物は選果場ではねられるので、出荷できない。
農家の人たちは、コンテナで選果場へ持ち込むが、1キロ入りの小箱詰め3箱の納入が義務付けられている。
小箱には生産者の名前が入っているので、出荷したトマトに責任を持たせることと、JAの箱詰めの手間を省く狙いもあるようだ。
JAの選果場でパートの人たちがサイズごとに分け、規格外のトマトを除外していく。
選果が済んだトマトは段ボール箱に詰められて、1日保管された後に大型トラックで各市場に運ばれていく。
農家で摘み取った青いトマトは、3~4日後に店頭に並ぶころ、ちょうど良い色に染まる。
飛騨トマトはほうれん草と並ぶ飛騨ブランドの特産品で、昼夜の温度差やきれいな水と空気が、おいしいトマトを育てるといわれている。
完熟のトマトは10月頃まで、地元の農産物直販所や道の駅などで買うことが出来る。