名古屋・名駅街暮らし

足の向くまま気の向くままに、季節の移ろいや暮らしのあれこれを綴ります。

2025年問題

2014年06月03日 | 雑感


今日は薄曇りで湿度が高く、体感的には
昨日と変りない蒸し暑さになった。



早朝の散歩でも、汗がにじみ出てきたが、
北海道よりはしのぎ易い気温であった。


↑ Nスペより転載

2025年問題を控えて、社会保障制度が大きく変りそうだ。
団塊世代が75歳を迎える頃、様々な制度の維持が難しくなる。

特に、現状の医療制度では、増え続ける高齢者に対応出来ず、
病院医療から在宅医療へ、大きく舵を切るようだ。

今日の朝日新聞、「在宅医療で見えたもの」の特集記事で、
在宅医療を進める太田秀樹氏のインタビューが載っていた。

なぜ在宅医療を始めたかについて、「勤務していた大学病院は、
最高の医療を提供し、最先端の医療は患者を幸せにすると信じていたが、
大学は研究をし、論文を書く場であり、患者第一でない。」と感じ、
医師と患者の信頼関係を築ける医療を始めたと、語っている。

現状の分析と、対策に関するインタビューを要約すると、
・病院で亡くなる人はが、日本は8割で、オランダは3.5割、アメリカは4割と、
日本が 桁違いに突出している。
・天寿を受け入れ、自宅で安らかな死を望んでも、
在宅医療の態勢が整っていない。
・病院は行って帰ってくるところで、
行ったままにならないことが大切。
・病院での濃厚治療は長寿でなく、
天寿を支える医療が必要。
・生活の質を考えると、在宅は濃厚治療の苦痛もなく、
家族と過ごせる幸せがある。
と、答えている。

最後に、「病院は、虚弱な要介護高齢者の心身の問題を
解決する場所ではなく、それを支えるのは、
生活の場や地域医療であり、介護です。」と語り、
「人は必ず死にます。それを受け入れなければなりません。
それが、今の医療の課題です。最後をどう迎えたいのか
私たち一人一人が考えなくてはなりません。」
と、締めくくっていた。

身につまされる重い課題であるが、病院に頼りすぎたツケが、
予想外の速さで回ってきた。

地域医療が整わないまま、病院医療の門が狭められたら、
虚弱要介護高齢者は行き場を失う。

コメント (4)
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