
今日の天気は、朝から晴れたり曇ったりで、
一日中蒸し暑かった。
長期療養型病院に入院中の人を、見舞って来た。
総合病院での治療が終わり、次の病院に移って、
胃ろうと酸素吸入で療養生活を続けるとのことだ。
以前に比べると、血色や表情も良くなり、
改善されつつあるように思えた。
総合病院では、入院日数を短くするために、
胃ろうをして退院させることもあるようだ。
誤嚥や肺炎のリスクを避け、少しでも長く
生きていて欲しいと願うのは、家族の共通の思いだ。
現在の医療も、延命が使命と考え、自然な看取りで
訴えられるリスクを避けている。
ある大臣が、「現在の医療は、死にたいときに、死なせてくれない」
と言って、非難を浴びたことを思い出す。
人間の尊厳や、死生観に関わる微妙な発言が、声高な
世論に屈したが、端的に医療制度の矛盾をついていた。
生活の質を大きく損ないながら、生き続けることが幸せかと
問われれば、10人10色の答えが返ってくるだろう。
今まで真剣に考えたことはなかったが、現実の厳しい
姿を見ると、とても他人事には思えない。
100%の確率で訪れる時に備え、自分なりの腹を、
決めなければならないだろう。
少なくともその判断を、家族に委ねたり、
病院や施設に任せることだけは避けたい。