もと会社OB仲間と、京都観光を楽しんできた。
最初の訪問地平等院鳳凰堂は、56年ぶりの修理を終え、
屋根の瓦は葺ふき替えられ、柱や扉、鳳凰像も修復し、
平安の極楽浄土が蘇っていた。
阿弥陀如来像を間近で拝観し、鳳翔館で
菩薩像を始め、所蔵宝物を鑑賞した。
末法の世に、貴族が極楽往生を願い西方浄土を
ここに求めた心情が、伝わってくる風景であった。
極楽浄土を後に、平安神宮を訪れ、
神苑を見学し、昇殿して特別参拝をした。
平安京を模した応天門、大極殿など朱塗りの建築と、
神苑の池泉庭園を巡って、今が盛りの花しょうぶを愛でた。
最後に訪れた東寺では、金堂の薬師三尊像を始め、
講堂の大日如来など、多くの仏像を出会った。
日頃は小さな円空仏を彫っている身にとって、
大伽藍に鎮座する巨大な仏様には、圧倒された。
国宝の五重塔内部も、特別に拝観することができた。
高さ57メートルは、日本最高の木造塔で、
寛永20年(1643年)に、徳川家光が再建した。
東寺境内で、暮れの21日に行われる「終い弘法」で買った
大工道具を、未だに使っていて、その時の賑わいを思い出した。
何度来ても京都は、新しい発見があり、
見飽きることのない町だ。
幸い雨に降られることもなく、
予定のコースを巡って、夜名古屋へ戻って来た。