↑納屋橋
今朝の中日新聞に「一万円札17%増刷」の記事が載っていた。
財務省は一万円札の流通量が増えたことに対応し、前年度より
17%多い12億3千万枚と決めたと言うことだ。
エコノミストは増刷を、相続税の課税強化や、「マイナンバー制度」で、
資産状況を税務署に知られたくない個人が増えた結果と指摘している。
またマイナス金利が預金者に不安を与え、タンス預金を増やしているとも
語っている。
総額80兆円とも言われるタンス預金は、税務署の把握が難しいこと
もあって、今後も増えていくことだろう。
政府はこの金を使って貰おうと、教育資金や結婚・子育て資金の一括贈与
1000万から1500万円まで無税にする法律を作った。
タンス預金の多くは高齢者と言われているので、むざむざ振り込め詐欺で
掠め取られるよりは余ほどいいと思う反面、庶民に縁遠い話でもある。
最近のニュースに、プーチンさんや習さんの関係者が、タックスヘイブン
の会社を利用して、巨額の金融取引をしたと報じていた。
腐敗撲滅をスローガンにする権力者の蓄財が、もし事実なら
みっともないことだし、言い訳を聞いてみたい気もする。
権力者の不透明金融取引のとばっちりで、セコム創業者一族も、
バージン諸島に設立した法人への持ち株移転が明るみに出た。
セコムは相続税や贈与税を逃れるためのものではないとコメントを
出しているが、説得力には甚だ欠ける。
わが家も、タンスに貯め込んだ古い下着や靴下を整理したので、
スペースはいくらでもあるが、残念ながら肝心の札束がない。
札束の詰まったタンスの隠し場所や、使いきれない金に思い患うこともなく、
僅かばかりの年金をお札に変えて、せっせと使えるのは幸せなことだと、
負け惜しみを言ったりしている。