kotoba日記                     小久保圭介

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       『リバー先生』

2024年03月21日 | 生活詩





















     『リバー先生』


昼下がり
リバー 先生と散歩する
風はなく
春の日差しは 暖
空 青

リバー 先生と歩くのも
最近10回くらい

7ヶ月前
わたしはまだ
おぼつかない歩き方だった
階段も危なかった

不安なわたし
リバー 先生に聞いた

「私感ですから正直言ってください。階段、 わたしにできますか」

廊下にあるソファーに座って
わたし 聞いた
目線を同じにして
リバー 先生が言った

「やれると思います」

私 再度聞いた

「やれると思います」

言い切った
強い言霊
リバー 先生は
どこから来るのか
腹の底から自信を持って答えた

言霊はすごかった
なぜこんなすごい
言葉が言えるのか

わたし 不安だったのに
簡単に即答に
まっすぐ
迷いなく 答えたのだ


リバー 先生と歩いていく
「寒くないですね」
リバー 先生 は 屋根の方を見ている
北に向かって歩く
黒い杖を持って
歩いて行く

桜を見つけた
家の庭にある桜

「桜」
「あ」

今年初めての桜を見学

リバー 先生と一緒に歩くのは
あと何回ぐらいだろうか

こんなふうに
記憶の風景になっていく

白い花
チューリップもある
黄色い小さな花
草たくさん
いっぱいある

もっと暖かくなると蝶々が羽音で
無音の音楽を始める

「琴の音って、地球みたいですね」


リバー 先生は不思議なことを
たまに言う

腹の中もまた不思議
胸の中もまた不思議

不思議不思議で
リバー 先生と歩いていると
話すことも少なくなって
風景の中にリバー 先生もわたしも
消えていく
また現れていく


1ブロックを回って
裏側から帰って行く

リバー 先生
大村先生から
リバー 先生に代わって
更に上手に
歩くようになりましたよ

リバー 先生
あの言葉が
道しるべです
リバー 先生
今年初めての 桜です


コメント
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