kotoba日記                     小久保圭介

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中上健次

2008年03月23日 | 文学



朝、起きて、
隣の部屋の窓を開けようとしたら、
ちょうど、太陽が昇ってくる時でした。
やっぱり、オレンジ色のでっかいやつは、
いつ見ても僕になにがしかのことを示唆しているようで、
神妙な気分になります。

新聞を見ると、
今夜のETV特集は、
相当おもしろそうで、
1時間半の番組が、
今から楽しみです。
相変わらずETVはがんばってる、
と思いました。

それから、
週間ブックレビューを見ていると、
「エレクトラ」という中上健次の評伝を書いた作者が出てきて、
話を聞いていると本当に面白い。
中上健次の字は独特で、
丸っぽくて、びっしり改行なく詰まっているのです。
僕は全集の中の2冊だけ持っていて、
そこに生前の中上の原稿の写真が載っているから、
知っていたのです。
それで、
「エレクトラ」を書いた高山文彦さんが、
中上の原稿の字面のことも言っていて、
「曼陀羅のようで」と言いました。
僕はまったく、その通りだと本当にドキッとしました。
同時に思ったのは、
映画「バベル」のことでした。
「バベル」も、曼陀羅のようだ、
と思ったのです。
「中上は熊野を書いていても、異国のことを考えていて、
それを同時に考えていて、<路地>は、どこにでもある、
ということを思っていたはずです」
みたいなことを高山さんが言うものだから、
まったく度肝を抜かれました。
もしかしたら、
「バベル」を作った監督も、
どこか中上と接点があるような気がしてなりません。
「バベル」は、村上龍が書きそうな映画だし、
村上龍は、中上健次に捧げる小説まで、
中上亡き後に書いています。

僕はこれはいかん、
と早速、PCで図書館の蔵書検索をして、
運良く「エレクトラ」があったので、
今日返す本をバックにつめて、
開館10時までに行かねば、
ブックレビューは、かなり宣伝になるから、
誰かに借りられたら、と焦り、
県図書に10時ジャストに到着。
並んでいた人達が入っていき、
3階の階段を駆け上がり、
3階には僕が一番のり。
メモしておいた蔵書ナンバーを見て、
手に入れました。
あと、いろいろ、読みたいものを調べてあって、
それ以外でももっと読みたくて、
6冊では収まらず、
しかたなく一冊をあきらめました。
どれをあきらめよう、
と悩んでいる時間があったら、
とっとと読めばいいのですけど、
もう図書館という場所が、
僕を興奮させるのです。

その足で、市立図書館へ。
市立図書館にしかない本もあって、
こっちでも6冊借りられて、
ここで僕は10冊胸に抱えて、
4冊、戻しました。
なんか予定にない本が、
ものすごく今日は読みたくて読みたくて、
合計12冊は無理だろうと判っていても、
借りてきました。
読めなかったら、読めなかったで良いのです。
大事なのは、手元にあるかないかで、
読みたいものから、読んでいくのです。
未読になれば、また借りればすむことですし、
本が呼んでいる時は、
とにかく借りる、読むしかないのです。
読書嫌いの僕には、
こんなことはめったにないことですから。





こういう写真、
一度、アップしてみたかったのです。
あこがれだったのです。
これでまた夢がひとつ、
叶いました。





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