日米両政府が合意している在沖縄海兵隊の米領グアムヘの移転計画で、米軍が2025米会計年度の前半(2024年10月~2025年3月)に移転を始め、約1年半かけて完了させる方針を地元議会に伝えていたことが分かった。
建設中の新たな海兵隊基地の名称は「キヤンプ・ブラズ」となる予定。
米軍筋が5月3日までの共同通信の取材に明らかにした。
米軍筋によると、移転する海兵隊員は約5千人と見込まれ、このうち約1700人がグアムに常駐し、残りは半年ごとに入れ替わる部隊となる。
沖縄から移転する隊員数はこれまで約4千人と公表されていた。
米軍は今年2月4日、移転計画の最新案をグアム議会のティナームニャバーンズ議長に説明した。
米軍筋は、トランプ政権の方針や来年の米大統領選の結果などによって、移転計画の遅延や変更もあり得るとしている。
海兵隊の新基地はグアム北部のアンダーセン空軍基地近くに建設中で、2026年までに完成予定。
名称は海兵隊准将やグアム選出の米下院準議員を歴任した地元出身の故ベン・ブラズ氏に由来する。
アンダーセン空軍基地近くのフィネガヤン地区では、日本政府からの資金提供も活用し、下士官用宿舎などの整備も進んでいる。
隊員の家族が帯同することから、島内では人口増加に対応しようと道路や医療施設なども建設されているが、労働者不足のため整備の遅れが指摘されている。
2012年に日米両政府が修正合意した米軍再編計画には、在沖縄海兵隊約1万9千人のうち約9千人をグアムやハワイなどへ移転させることや、米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移股が盛り込まれた。
沖縄では昨年12月、辺野古沿岸部への土砂投入が始まり、今年2月24日実施の県民投票では、埋め立て反対が多数となっていた。
日米はグアム移転を、普天間飛行場移設の進展とは切り難し、2020年代前半に始めることを確認している。
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