
立ち飲みを探して、うろうろしているとき、気になる店があった。カウンターだけで、かなり古そうな店だった。てっきり居酒屋だと思っていたが、お店の看板に、「お好み焼き」と書かれていたので、店に入るのをやめた。
「ねぎぼうず」で飲んだ後、帰路についていると、またその気になる店の前を通った。ちらりと店内を覗くと、カウンターはほぼ満席で、ほとんどの客が思い思いに酒を飲んでいた。
酒場としても使えるのか。
そう思って、店頭に近寄ってみた。店先に飾られているメニューボードをみると、うまそうなセットメニューが載っている。そのなかで、ひときわ魅力的に見えるものがあった。
「ニック焼き」。
鉄板にぎっしりとのせられた鉄板焼き。これが僅か750円。
これ、これ。これ食べたい。
そう思い、店に入って開口一番、「ニック焼き」とマスターにオーダーした。
さて、飲み物はどうするかと、メニューを眺めると、ビールの他、嬉しいことに焼酎があるではないか。さすが九州。
米焼酎の水割りをいただいた。
鉄板を使っていとも容易く焼き物を焼くマスター。その手つきが素晴らしい。うっとりとみとれているだけで、飽きることはない。独特のリズム。精緻な手付き。素晴らしい。
「ニック焼き」が運ばれてきた。
楕円の鉄板、中央に焼きそば、その上に目玉焼きが乗っている。左右にお好み焼き。鉄板にぎっしりと具が詰まっている。このボリューム。すごい。
一口食べてみる。
うまい。甘辛のオリジナルソースが抜群だ。お好み焼きの生地の出汁がじんわり。中までうまい。焼きそばは太麺で、パンチのある味わい。これに焼酎が合う。
〆に何か食べたいと思っていたが、このズシンとくるボリュームなら、もう文句なし。太燕苑はもう要らない。
うまいぜ、「ニック」、ありがとう。
大満足だよ。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます