ボクらの世代、マグロといえば「ハトヤ」である。 「伊東に行くなら」でお馴染み、電話は4126(よいふろ)のアレだ。 . . . 本文を読む
時代の移り変わりといってしまえばそれまでだ。だが、伝統の味が途絶えてしまうことをボクらはしっかりと受け止めなければならない。 それは時間旅行そのものなのだから。 2013年をもって「御徒町食堂」はその長い歴史を閉じた。 . . . 本文を読む
品川駅はすっかりメトロな街になったが、こうして今も昭和のカレーがしっかりと受け継がれている。 そう、昭和のカレーなのだ。 遠い子どもの頃の記憶をたどれば、多くの者が感じるあのカレー。 遊び疲れて家路を急ぐとどこからともなく薫りたつカレーの匂い。それが自分の家から漂ってきたことが分かると嬉しくなったあの記憶。 . . . 本文を読む
論文ばかり読んでいて、なかなか好きな本を読むことができない。だから、2014年、この場に紹介できる本はそれほど多くないと思う。だけど、読んで読んで読みまくって、そして、そして書いて書いて書きまくってやる。 . . . 本文を読む
お料理自体に特筆すべきものはないかも。メニューのラインアップをみても、実は心躍るものはない。 唯一、これはと思ったメニューは「カレー」だったのだが、もはや食べられるお腹の余裕はなかった。 だからというわけはないけれど、ボクたちは、すっかり黄昏てしまった。 ガールズバーっぽい雰囲気も、なんかボクらをげんなりとさせた。 . . . 本文を読む
ボクが最後に海外に出たのは2004年。 もう10年近くが経った。 子どもが生まれてから、海外に行く選択肢はなくなった。 外に出るときはいつも自由でいたいからだ。 2013年春、ビルマ(あえてビルマと表記)に行こうとエアチケットをブッキングした。 だが、諸般の事情により、フライト数日前にキャンセル、涙をのんだ。 昨夏も、そして恐らく今春も、同じ事情で出られそうもない。 だから、せめてランチだけでも旅する気持ちになりたい。 それが、新連載「旅するランチ」である。 . . . 本文を読む
オレは人だかりをかき分け、どこか安住できる場所を探した。店内はジャングルのようだった。天井は狭く、その小さな区画に、外にいる人だかりと同じくらいの人が酒を飲んでいた。大声を出さなければ、隣の人の声すら届かないような雰囲気だった。店員がアクセル・ローズのような甲高い声で「ようこそジャングルへ」と歌うようにオレの前に立ちはだかった。 . . . 本文を読む
植田がたどり着いた、永遠のアマチュアリズムと「写真で遊ぶ」という考え方は、「絶対」と凝り固まるプライドのような硬いものではなく、ファインダーを通した自然体の中に身をゆだねるプロセスとそこに写り込んだ様こそが、写真という結実であること を静かに教えてくれているようだ。 . . . 本文を読む
メニューを見ても、東京のそれと変わり映えがしない。いや、まるで東京のコピーをしているようだ。 例えば、飲み物でいえば、「電気ブラン」。ご存知、浅草の神谷バーのお酒である。例えば、「ホッピー」。ホッピーがこんな西にまであるのだと感心したが、なんてことはない。黄色いラベルの小売り用の瓶であった。 なるほど、店の趣向といい、お酒といい、東京のそれなのである。 . . . 本文を読む