【日本の風景】
6月は様々な街を歩いた。
37℃の異常とも思える高温となった道北。
すえた匂いと路上にうずくまる人々、そして街を包むカラオケの音、西成区釜ヶ崎。
突然降り出した雨にうたれた阪神地域。
東京都江東区の酒場巡り。
なんだか遠い過去を歩いているような名古屋。
そして、日本人の心象風景を見た伊賀。
何故かボクの心を騒がすその風景たち。
その瞬間 . . . 本文を読む
Mっちゃんから連絡が入った。
「兄さん、『だっちゃ』がリニューアルオープンしました」。
そうか。銀座線浅草駅の改札を出たあの昭和レトロの地下横町で営業していた佐渡島の酒場「だっちゃ」が、店舗の水漏れが原因で店を閉め、移転先を探してからもう1年以上が経過していた。
佐渡島出身であるMっちゃんの高校時代の同窓という女性店主のブログも更新されず、「だっちゃ」復活は困難かと思っていたところ、新た . . . 本文を読む
ついつい、大盛り頼んじゃうんだよね。
カツカレーにするくらいなら、断然大盛り。大盛り食べても345円だから。
20歳そこそこの大学生と違って、この43歳のおっさんがいい歳をして大盛りだなんて。
時々、カレーと一緒に「釜玉うどん」も頼んだりするから、たちが悪いかもね。
早稲田のカレーは甘い甘いカレー。そう、子どもの頃によく食べたカレー。
一見するとレトルトのようにも見える。 . . . 本文を読む
帝国ホテルに向かう途中、何気なしに有楽町のガード下を覗いた。
「食安商店」。
日の基酒場の隣り、自販機だらけの一角である。
一瞬、自販機の影に人がモノを売っている光景が見えた。
目の錯覚かと思って、思わず足を止め、少し戻って確かめてみた。
すると、それは目の錯覚ではなく、確かにモノを売っている人がいたのである。
「何を売っているのだろう」。
そう思って、例の一角に近づ . . . 本文を読む
歴史的建造物が今も残る上野公園周辺。
それだけにあまり目立たない存在の博物館動物園駅跡。
だが、セピア色したこの建物は博物館、美術館、そして動物園という文化の集積地に相応しい重厚なものとなっている。
わたしは、この駅を使ったことがない。
ただ、幼い頃、特急に乗って、この駅を通過すると、暗がりの中でほとんど人もおらず、気味の悪さを感じたことがある。
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浜松町と田町の間を点在するように立ち飲み屋が分布するということは前々回の小欄にて書いた。
「MITONE」から、南下すると芝商店街は終点となり、通りをまたぐと「内田屋 西山福之介商店」が現れる。この店も角打ちだ。
既にこの店は踏破しているので、スルーした。
このあたりは普段からよく通る道である。通りを右に折れて、慶応通り商店街を裏側から侵入するのがいいいか、それとも第一京浜に沿って田町に入る . . . 本文を読む
「アキバのカレー戦争」と書いたのは、東京新聞だったか。
確かにアキバにカレー屋は多いけれど、粒ぞろいではない。だって、「Tokyo Walker」、「dantyu」は最近こぞってカレー特集をしたけれど、いずれもアキバからは1店も掲載されなかった。
アキバのカレー屋は概してチェーン店ばかりだ。そりゃだって小僧ばかりが集まっているのだから。
店は多いが、内容がない。アキバのカレー . . . 本文を読む
ポールが歌う「Drive My Car」が軽やかに流れている。
その調べに誘われて、店の前を通り過ぎると、BザイのOさんが一人座って、ウイスキーのグラスを傾けていた。彼はあごをしゃくってわたしを誘うと、ボーイを呼んで飲み物を注文させようとした。
ここは成田のメルキュールホテル。わたしは、一次会が終わった後、夜の成田に繰り出した。だが、まだ23時を過ぎたばかりだというのに、居酒屋はもう . . . 本文を読む
2月に入るといちだんと寒さが厳しくなった。
立ち飲みラリー山手線編は将鑑橋を渡り、いよいよ田町エリアへと侵入した。
第一京浜と並行して走る芝商店街をいく。駅から遠い、忘れられた商店街だが、細々とその営みは続いている。
ここは、昔からよく使った道路。寂れてはいるが、わたしの大好きな商店街でもある。
この通りに確か、かつて立ち飲みを見た覚えがある。犬のトリマーの店の横に。
探してみたのだが、 . . . 本文を読む