
A藤と会社の倉庫で動画撮影を続けている。
その帰りに、酒場を巡る。東所沢には酒場が少なく、お互い、乗り換えに便利な駅で飲む慣習ができつつある。
その駅は、南浦和駅。
前回、「まるさだ」にて、ひどい目にあった。注文した料理が、全部二人前出てきて、カラオケまで歌わされた。あの時、さんざん南浦和駅周辺を歩いて、酒場を探した。その行き着いた先が、その店だった。
その結果、ボクらが、出した結論は、南浦和駅の酒場は、線路沿いである。10軒そこらの小さな通り。ボクらは、その通りを1往復し、店を物色した。
その中から、選んだお店が、「蒼屋」である。
選んだ理由は、店の醸し出すオーラ。オレンジのテントが美しい。何故に、前回、この店に気付かなかったか。
店内は、適度に古かった。メニューは、手書きで書かれ、下手くそな字がおかしかった。
焼きとんが、メインメニュー。
タン、カシラといったポピュラーなものから、タンスジ、アゴという知らない部位もある。全て1本が100円。
安い。
ボクらは、生ビールを頼み、メニューをガン見した。
焼きとん、焼き鳥はもちろん、焼きぎゅうまで揃えている。ぎゅうとは言わずもがな、牛である。
「ランプ」。
「煮込み牛スジ」など。
まさに串焼きのトリプルスリー。
試しに、カシラ、ハツ、タン、ランプをそれぞれ2本頼んでみた。
じっくりと焼かれたカシラが運ばれてきた。ボクらは、そのフォルムにため息が出た。
美しい。
形とバランスはもちろん、焼きまでのフィニッシュが完璧だ。一口食べると、食感も申し分ない。
しかも、うまい。
刺しから、焼きまで、丁寧な仕事ぶりが伝わってくる。100円で、これだけのクオリティは前代未聞。渾身の串焼きが、今ここに。
そんな串焼きを食べる幸せ。
ボクらは、唸りながら、串焼きを次々と平らげた。
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