「スイーツさすらい」で元に戻りつつある日常について書いた。戻ってきたのは日常だけでなかった。今夏、日本のハレも復活した。
七夕の前後で行われる「朝顔市」は大混雑だった。朝顔職人もテキ屋の人たちも4年前と変わらず店を出していた。彼らはこの3年間、一体どうやって過ごしてきたのだろうか。どういう思いで日々を暮らしてきたのか。
恐れ入り屋の鬼子母神をお参りして、朝顔屋さんを冷やかして。目当ての朝顔は「団十郎」。夕方になって、鉢が少なくなってきたが、その中から元気な朝顔を選んでもらった。
さて、ビールでも飲みたいな。
テキ屋のビールはほとんどが缶ビールで、やっぱりちょっと高い。そのお金を出すのなら断然生ビールの方がいいと思って、店を探したけど、なかなか見つからない。そりゃ店に入れば、飲めるんだけど、この雰囲気の中で飲みたいんだ。
「朝顔市」は毎年、子どもたちと来たし、今年ももちろん誘った。けれど2人とも「行かない」と言った。3年間で変えたのはマインドだけでなかった。子どもらはいつしか大人になろうとしていた。
毎年、子どもと来てた時、自分はいつも同じ店で生ビールを飲んだ。確か、鰻屋さんの店頭にサーバーを置いて、生ビールを提供していた。鰻屋さんは健在だったが、生ビール売り場がなくなっていた。
残念。
そろそろ店も途切れてきて、あとはもうテキ屋に頼るしかないかなと思っていたら、美人の親子がお店の店頭で生ビールを売っていた。しかも揚げ物もある。お店は何を売っているのか分からないような店で、「朝顔市」仕様で生ビールと揚げ物販売をしている風だった。
「生ビール」が500円。揚げ物は各種あったが、その中でもホクホクの揚げたてだったのが、「牛肉のコロッケ」。これが確か200円だったか。まぁちょっと高いとは思いながら、お祭りだからねーと思って納得した。
代金を若い女の子に払ったんだけど、明るい感じのいい子で、ちょっと感動した。白髪のおっさんにも優しい。
生ビールはもちろん、コロッケは本当においしかった。じゃがいもに牛肉を混ぜたホクホクのコロッケ。しかし、コロッケって本当にビールに合う。自分が店頭で旨そうに飲んで、食べていたせいか、お客さんが立ち止まって、ビールとコロッケを買っていく。もしかして自分、お店の売り上げに貢献してんじゃないか?
屋台にはハラミステーキとか鮎を焼いたやつとか魅力的なストリートフードがあるけど、それよりも何よりも自分がチョイスしたコロッケが一番だと思った。その思いを壊したくなかったから、その後どこにも寄らずに帰宅した。
で、結局このお店の名前が分からない。確か常設の店舗じゃなかった。「居酒屋さすらひ」で3度目の「店名不詳」である。
冷たい生ビール&とホクホクコロッケの美人親子さん、また来年も会いましょう!
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます