栗野的視点(Kurino's viewpoint)

中小企業の活性化をテーマに講演・取材・執筆を続けている栗野 良の経営・流通・社会・ベンチャー評論。

そのまんま東が大きく票を集めたのは必然

2007-02-03 11:25:57 | 視点
<読者からの投稿>

「Kちゃん、人相悪りーよ。人相が』郷土で三人の立会演説を見てきたという先輩の感想です。
 
 そのまんま東以外は『悪党面』というのです。立会演説会を見てきたというのは私なりの表現ですが、そう表現するのは問題の本質がそこにあると思うからです。
 
今から40年昔、ジョン・フィッツジェラルド・ケネディは『顔でニクソンに勝ちました』若さでも政策でもなかったと私は思っています。とにかく、テレビに映ったケネディはかっこよかったと思います。十分な事前知識がない場合、普通人は見た目でその価値を判断します。
 
 特に新人並立の選挙はその典型だと思います。さらにお笑い泡沫候補だとばかり思っていたそのまんま東がお笑いそのまんまでなかったとき、選挙民に意外性が走ったと思います。そしてそれは時間の経過とともに新鮮な期待感に変わったのだと思います。
 
 もちろん、国民性の変化も無視できません。われわれの世代以上はお笑いをいささか卑下し、軽く見る空気があります。しかし、コント55号以来、たけしやさんまに見るまでもなく、お笑いは単なる軽口の域を大きく超えました。いまやユーモアは十分な社会的地位を得たと思います。 
 そのまんま東が大きく票を集めるのはいまや必然です。
 東の当選を『宮崎の恥』といった有権者もいます。しかし、知事に当選後の彼を見てそう思う人は少ないでしょう。
 
 官僚OBの候補は選挙民を愚者と見ます。そしてその集団を衆愚表現します。現職の参議、代議士の中にもマスコミの目の前で平気でこの言葉を発する者さえいます。もちろん、そんな人間は衆愚こそが真の権力者だということに気がつかないからです。
愚者の知恵など取るにたらん・・・。人の思いはいくら言葉で蓋をしても自然と表情に表れるものです。それを民衆は敏感に感じ取ります。
 自分に対する民衆の反応をそのまんま東はおそらく選挙期間中敏感に感じ取ったに違いありません。そうなるとなると彼の政治に対する思いはさらに熱いものを帯びて選挙民に迫ったはずです。
 
 笑顔と熱意こそ庶民の感動と共感を呼びさます道具ですよね。どんな仕事師も道具を選ばないとけしていい仕事はできません。
 東は他の候補よりはるかに笑顔と熱意を持っていたのは確かです。何せ、自信も退路もなかったのですから。

 『豚です。鶏はまだだめです』就任直後、弁当のカツの中身をたずねられ、思わず失言したことなど誰ももう思い出しません。その後はそんなこと誰が・・・とばかり鶏肉をほおばる彼に『政治家のしたたかさ』を感じて、思わずにんまりします。

しかし・・・
 『東国原氏は支持者達が万歳を叫ぶ中、一人頭を下げていた』 
 ということこそ、正常な意識、つまり常識だということに注目しましょう。

 そんな彼は青島やノック、ヤッシーとはまた違った知事になるのかもしれません。
 支持者と一緒に万歳をするばか者だらけのこの国の指導者よりはずっとましかもしれません。

 そういえば福岡の市長さんは悪党面ならぬ『無表情』ですね。私は無表情よりは悪党面のほうがずっといいと思います。
 無表情の人間は愚になれません。言い換えれば庶民の気持ちなど到底わからないということです。
 
 人間は最低『可愛い表情』ができなくてはだめなのです。お互いたまには可愛い顔をしましょう。

───────────────────────────────────
 ★ 温泉宿・旅館のご予約は、温泉ぱらだいす九州

人気の宿を一部ご紹介すると--。

○五湯六陶 粋房おぐら(大分県 鉄輪温泉)
 敷地内の風呂は全て貸切制。風呂ごとに温泉の種類は違う。注目は「照湯」。
 日によって青色の濃さが変わる面白いにごり湯。
○旅館 湯狩荘(大分県 別府温泉)
 料理歴40年以上になるご主人の味に、全国からファンが詰めかける旅館。
 “料理宿”として多くのマスコミに取り上げられるほど味に定評がある。