栗野的視点(Kurino's viewpoint)

中小企業の活性化をテーマに講演・取材・執筆を続けている栗野 良の経営・流通・社会・ベンチャー評論。

プロに聞く:なぜ裁判員制度なのか(前)

2008-07-18 00:30:49 | 視点
 来年(09年)5月21日から裁判員制度が始まる。国民の司法への参加の名の下に、ある日突然、誰もが刑事事件の裁判員になるのだ。アメリカ映画でよく見る陪審員ではなく裁判員である。両者の決定的な違いは量刑まで決めるかどうかだ。果たして我々はその重荷に耐えられるだろうか。その時のムードに流されて量刑判断を誤らないだろうか。特にいまのように無差別殺人が多発する時に。
 現状の裁判(裁判制度ではなく)に多くの問題があるのは事実である。時間が、というより年数がかかりすぎる裁判、保釈を認めず、見せしめ的な長期勾留・・・。
 検事と弁護士が法廷の場で丁々発止にやり合うのは映画の中だけの話。現実にはそんな裁判は数少なく、多くは退屈な場面に終始する。退屈のあまり、居眠りをしているようにさえ見える裁判官もいる。
そんな司法のあり方を変えようと、次々に行われている司法改革。しかし、その割には知らない裁判員制度。そこで今回は裁判員制度導入の背景、同制度で何が変わるのか、何を変えようとしているのかを、弁護士12人を要し、九州ではトップ規模の法律事務所、萬年・山口法律事務所の所長、萬年浩雄弁護士に聞いた。

◆裁判は調書引き渡しの儀式に過ぎない

 --まず、裁判員制度ができた背景からお聞きしたい。

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