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ご苦労さん労務やっぱり

労務管理に関する基礎知識や情報など。 3日・13日・23日に更新する予定です。(タイトルは事務所電話番号の語呂合わせ)

長期アルバイトの雇止めには理由明示の義務が

2011-08-23 23:28:21 | 労務情報

 1年を超えて雇った、または雇用契約を複数回更新した、パートやアルバイトを雇い止め(次期の雇用契約を締結しないこと)する場合には、労働者から求められたら「雇止めの理由」を記した証明書を交付しなければならない。

 この場合、雇い止めの理由は「契約満了のため」だけでは不充分であり、「なぜ契約を更新しないのか」を書かなければならない。
 厚労省の通達には次のような具体例が示されているので、参考にすると良いだろう。
  (1) 前回の契約更新時に、契約を更新しないことが合意されていたため
  (2) 契約締結当初から設けていた更新回数の上限に該当するため
  (3) 担当している業務が終了または中止したため
  (4) 事業縮小のため
  (5) 業務を遂行する能力が十分でないと認められるため
  (6) 職務命令に対する違反や無断欠勤など、勤務態度不良のため
   (H15.10.22基発第1022001号より)

 ところで、一部には誤解もあるようだが、雇用契約を締結するか否かは基本的には当事者の自由なのであって、「雇止め」自体、労働契約法や労働基準法で禁じられているものではない。ただし、それが合理的な理由なく社会通念上相当でない雇止めであった場合には無効となるという話だ。
 通常、会社側には雇い止めせざるを得ない合理的な理由があるはずであるから、労働者からこういう証明書を求められても身構えずに、それを臆せず書けば良い。

 ただ、できうるならば、契約を更新しないことが決まったら早い段階で本人に事情を説明し、雇止めに納得してもらっておきたい。さらに、その際に『雇止め合意書』を交わしておければ、なお望ましい。そうすれば後々のトラブルを心配しなくて済む。


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セクハラ事案をトラブルに発展させない

2011-08-13 18:06:31 | 労務情報

 セクシャルハラスメントの相談を受けた時に、対応を誤ったばかりに却ってトラブルを大きくしてしまう事例が後を絶たない。

 最もまずいのが「無かったことにする」という対処だ。特に相談者に対して「我慢しなさい」と要求したり、まして「あなたの方が悪い」と責めたりするのは、会社に対する不信感を募らせるばかりで何ら得るものが無い。
 その一方で、「過剰に反応する」のも考え物である。その時の状況を根掘り葉掘り尋ねられたり、人事に相談した事が直属の上司に知れてしまったりすることで、相談者がより深く傷つく可能性があることを理解しなければならない(こういった二次被害を「セカンドハラスメント」とも呼ぶ)…‥

※この続きは、『実務に即した人事トラブル防止の秘訣集』でお読みください。

  


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税額控除のための「雇用促進計画」受付開始

2011-08-03 17:56:11 | 労務情報

 8月1日から、全国のハローワークで「雇用促進計画」の受付が始まっている。これは、平成23年度税制改正の“目玉”の一つである「雇用促進税制」の適用を受けようとする事業主が、予め届け出ておかなければならないものだ。

 「雇用促進税制」とは、従業員増加1人につき20万円の税額控除(ただし当期の法人税額の10%(中小企業は20%)が上限)を受けられるという税制優遇措置で、次の要件を満たした場合に対象となる。
  1.青色申告書を提出する事業主であること(風俗営業等を除く)
  2.所定の期限までに管轄ハローワークに「雇用促進計画」を届け出ていること。
  3.適用年度(※)において、雇用保険一般被保険者の数を5人以上(中小企業は2人以上)、かつ 、10%以上増加させたこと
  4.直近2年度以内に事業主都合による離職者がいないこと
  5.給与等の支給額が一定額以上増加していること
 ※「適用年度」…平成23年4月1日から平成26年3月31日までの期間内に始まるいずれかの事業年度(個人事業主の場合は、平成24年1月1日から平成26年12月31日までの各暦年)

 雇用促進計画の届出期限は、平成23年4月1日から8月31日までの間に事業年度を開始する事業主は「10月31日まで」、9月1日以降に事業年度を開始する事業主は「事業年度開始後2か月以内」となっている。
 雇用促進税制は、事前に計画を出さないと受けられない優遇措置であるので、適用を考えている会社は届け忘れの無いようにしておきたい。


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