重大な労災事故を起こしたり、労災事故が頻発したりすると、労働基準監督署の調査が入ることがあるが、こういった事業場の多くが「衛生委員会」を開催していないことを指摘されている。
労働安全衛生法により、従業員50人以上の事業場はすべて「衛生委員会」を設置することが義務付けられている(業種や規模によっては「安全衛生委員会」として開催しても良い)が、それを知らないか、知っていても面倒なので開催していない会社が多いのだ。
衛生委員会は、労働者の健康障害を防止するための対策等を調査審議し、経営者に対し意見を述べることを目的とする(労働安全衛生法第18条)が、それよりも、職場の安全や衛生に会社を挙げて取り組む姿勢がそこで働く人たちの意識付けに寄与することの意味が大きいだろう。逆説的にとらえれば、こういった取り組みがなされていないからこそ事故が起きやすいと言うのは、精神論に過ぎるだろうか。
また、労務的な観点からは…‥
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