ご苦労さん労務やっぱり

労務管理に関する基礎知識や情報など。 3日・13日・23日に更新する予定です。(タイトルは事務所電話番号の語呂合わせ)

長期雇用契約にはリスクも

2013-09-23 10:29:34 | 労務情報

 先般の労働契約法改正、特に「有期雇用契約は反復更新することによって、解雇と同等の理由が無ければ雇い止めできなくなる」という点を受けて、一部には、労働基準法が認める最長の3年間(一部の職種・年齢層においては「5年間」)の雇用契約を締結する動きも見られる。
 確かに、1年契約を2回更新して3年間雇用すると、その更新方法によっては雇い止めしにくくなってしまうが、当初から3年契約を結んでおけば、その3年が満了する時に契約を更新するか否かを考えれば良い。また、長期の雇用を約束することで、会社への帰属意識を高め、技能習熟や職場内の人間関係構築等の面においても効果が期待できる。

 しかし、長期雇用契約を締結するのはリスクも伴うことは、承知しておかなければならない…‥

※この続きは、『実務に即した人事トラブル防止の秘訣集』でお読みください。

  


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労災給付をもって会社の民事責任までは免れない

2013-09-13 15:56:06 | 労務情報

 労働基準法は、業務上災害が発生した場合、それが労働者の重過失による場合を除き、会社に、被災労働者(または遺族)に対する一定の補償義務を課している。ただし、労災保険による給付が行われる場合は、その部分については会社は補償義務を免れることになっている(労働基準法第84条第1項)ため、実際には、待期3日分の休業補償を除き、会社が労働者に直接補償するケースは稀と言える。

 ところが、労災給付を受けられるからと言って、会社の民事責任まで免れるわけではないので、そこは誤解の無いようにしておきたい。労働基準法または労災保険法が定めるところは、会社の過失が無い事故においても、被災労働者(または遺族)に対して最低限の補償がなされるべきとの趣旨なのであって…‥

※この続きは、『実務に即した人事トラブル防止の秘訣集』でお読みください。

  


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休日前に深夜残業させて労働基準法違反に?

2013-09-03 19:39:26 | 労務情報

 労働基準法違反の事案は、勤務する労働者の通報によって摘発されるケースがほとんどであるが、まれに、労働基準監督署の巡回指導で発覚することもある。労働者側が違法と認識していなければ民事上の争いにはなりにくいとは言え、事実、労働基準法に違反している状態であるなら、労働基準監督官の指導には従うしかない。
 今回は、そういったケースの一つを取り上げてみたい。

 労働基準法第35条違反を問われた会社があった。この会社は飲食店であり、就業規則で「所定労働時間は1日あたり6時間30分、休日は毎週水曜日(週1回)」と定めていたが、火曜日の店じまいが遅くなると、しばしば日付が変わってから退勤させていたことについて、労働基準監督署の巡回指導において、労働基準法違反を指摘された。
 労働基準法に言う「休日」は「午前零時から午後十二時まで」の暦日で見ることとされている(昭和23.4.5基発535号)ため、深夜残業が終了した水曜日は「休日」とは認められないとの由であった。

 このケースでは、会社は代休を与えるか、もしくは(店の混雑が事前に分かっていたなら)休日を振り替えておけば問題なかった。あるいは、休日前の残業は日付が変わる前に終わらせるよう、労使とも意識しておくべきだったのかも知れない。
 無論、適切な三六協定(時間外労働・休日労働に関する労使協定)を締結していれば良い話だが、協定内容のうち「時間外労働(=残業)」に関してはシビアに検討しても、「休日労働」の欄は適当に書いてしまったり、あるいは無記入のままであったりすることもありがちなので、協定締結の時点でも細心の注意が必要だ。

 ちなみに、労働基準法第35条第2項では「4週間を通じて4日以上の休日」でも可とされているが、これを適用するには、予め就業規則等において起算日を明らかにしておかなければならない(労働基準法施行規則第12条の2第2項)ので、この事例のような突発的な残業や休日労働の折に使える規定ではない。


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