声の仕事とスローライフ

ただ今、仕事と趣味との半スローライフ実践中。遠方の知人友人への近況報告と、忘れっぽい自分のためのWeb忘備録です。

秘密のはなし

2013-12-22 09:29:53 | アナウンサー 話し方 企業研修 ビジネス
秘密保護法と言う法律が物議を醸していますが、

私が自衛官だった頃に、
みっちり仕込まれたのが自衛隊法第59条にある守秘義務でした。

『第五十九条  
隊員は、職務上知ることのできた秘密を漏らしてはならない。その職を離れた後も、同様とする…』


漏洩事件があって以来、一部改正されているようですが、
何故か一番記憶に残っているのが特にこの条項だったのは

『職務上の秘密に属する事項』というのが、当時、どのような事なのか…
と考えたからに他なりません。

その時の、教官の言葉も印象に残っています。

「お前たちが知り得る秘密など
たいした秘密じゃない」

そうなのです。
防衛秘密を知り得るのは、幹部以上の自衛官達が知り得るもので、
偉くならないと59条に触れるような秘密を知ることはないワケです。(^^;;

今は、退職した幹部自衛官が独自の防衛論を翳して講演などをされている時代ですが、
現役時代に知り得た防衛秘密を講演で語る事は59条に抵触する筈です。

ですが、退職した自衛官を59条に抵触したからと言って裁くのは難しく、私は、この条項自体に矛盾があるように思っていました。

それが今回の秘密保護法成立で、ますます元幹部自衛官の講演講師にとって、語れる事の範囲は狭まってくるのではないでしょうか…。(~_~;)

ちなみに、自衛官の場合は防衛秘密ですが、
研修講師にも守秘義務は当然あります。
講師の仕事は企業の内部や人事に関わる情報、個人情報をお預かりする事もあるからです。

講座でビデオ撮影や録音をお断りしているのは、受講生の個人情報を守るためでもあります。

どうか、ご理解くださいね!




清水由美 

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