今は歴史民俗資料館となっている明治時代に建てられた小学校の近く
川場村中央公園の「ふれあい橋」西詰めに
その碑は、ひっそりと建てられていました。
江口きちさん…名前は何度か聞いて知っていましたが、
県外から嫁いで来て30年になるというのに
不勉強で、よく知らなかった事に気付き、
少し調べてみました。
1913年生まれで、1938年に26歳という若さで亡くなっています。
その短い生涯の中で1000首もの歌を残していますが、とても複雑な事情があったようで
ろくでなしの父親に愛想を尽かし一人で飲食店を切り盛りしていた母親を、17歳の時に脳溢血で亡くします。
その後、兄妹達の面倒を見るために家業を継ぐことになった、きちさんは
知的障害のある兄の面倒をみながらも、また店に出入りする18歳も年上の地元の妻子ある男性との恋愛に悩み
元々、成績優秀で真面目な性格が自分自身を許せなかったのか、
それとも働いても働いても楽にならない世の中に嫌気がさしたのか
26の時に、兄を道連れに青酸カリで服毒自殺…
その時に着ていたきちさん自身が愛用のミシンで作った純白のウエディングドレスのレプリカが
歴史民俗資料館の展示室にあるのだとか…
知れば知るほど、なんだか哀れで切ないです。
(T ^ T)
今回は時間の都合で資料館の中まで見学できなかったのですが、
次回、川場を訪れた際は、ゆっくり展示室を回ってみようと思っています。