暖かな休日。
朝5時に目が覚めて再び寝て起きたのが7:30。
いつものことだが、妙な夢を見た。
あれは、子供の頃暮らしていた家だ。
家の中に蜂の大群が蠢いていて、
私は平気な顔をして(刺さないから大丈夫)と、
手で蜂たちを追い払っていた。
蜂たちは手や腕にまとわりつき、
なかなか出ていかない。
早く追い出したくて、掃除機で吸い取ることにした。
(吸い取ったら外に放してやろう)
近くに母がいたように思う。
何を話したかは覚えていないが、
(このまま一緒に暮らせるといいな)
そう思った途端に、
(あれ?母は、もういないんじゃ…)
と現実を思い出したら、
急に悲しくなって目が覚めた。
私の夢は、いつもそうだ…
何かの暗示だろうかと考えていると、
階下から「梅干しを買いに行くぞ!」
という夫の声が聞こえた。
梅林に行くと言う。
そろそろ梅の花が見ごろを迎える時期だ。
目的地までの車中、
夫に夢の話をすると案の定、つまんなさそうに欠伸した。
人の夢の話なんて面白くも何ともないものだ。
夫は夫でイヤな夢を見たらしい。
「オレは助手席に座っているんだけど、運転しているのがオマエか誰かわからないが前から来た車とぶつかるんだよ」
(正夢にならないよう気をつけろということだな)
車の運転=事故を起こす可能性
コレは否めない。
夢の暗示をしっかり刻んでおこう。
ナビをあてにして進むこと1時間弱、
青い看板は《普通車、頂上方面》
赤い看板は《大型車、普通車》と二つに道が分かれている場所で、
迷わずに赤い看板方面に進んで行くが、なかなか目的地に着かない。
最初から青い看板の方に行けばよかったのだと気づいた時は、
到着予定時間を30分近くオーバしていた。
しかも梅林の梅の花は三分咲き…まだ早すぎた。
お土産物店も1、2軒しか開いてない。
そのうちの一店に入ると女性店主がインスタントコーヒーを入れて自家製の白菜づけでもてなしてくれた。
店を開けるのは2、3月の二ヶ月間だけだという。
「それ以外は何をされているんですか?」
と訊けば、
「夫が9年前に死んじゃってね、けっこう忙しいのよ。清掃の仕事したり、食堂の仕事したり畑仕事したり、やることがいっぱい。全部並行して仕事してるんで休む暇もないのよ」
と笑った。
「あとどのくらいできるかわからないけれど、ここも私がいなくなったら、息子に売るように言ってるんよ」
という女性店主に、
「せっかくこんなにいい場所でやっているのにもったいないなぁ」
と夫。
そういえば、ここも昔はもっと賑やかだったなぁ…。
帰り際の道沿いにあった土産物屋の軒先には
《店主の体調不良のため閉店します》
という張り紙が無造作に貼られていた。
沿道の家々からは、地域の住民が出てきて道の整備やライトアップの配線などに余念がない様子、
来週末からの梅林祭の準備で忙しそうだ。
また来よう。
それにしても、
今朝の蜂の夢は何の暗示だろう…
気になる。