
朝から樹を倒す工事車輌の出入りの音が聞こえている…

近所の空き地に太陽光発電パネルを設置するらしい。
我が家の周りの古い別荘地は、太陽光パネルランド化していく…
山間の景色が変わっていく…
《世界文化遺産への登録を目指す熊本県の阿蘇山周辺で、「ソーラーパネル」が美しい景観を損なうとして物議を呼んでいる》
という記事を読んだ。
再生可能エネルギーは確かに必要ではあるが景観が損なわれるのが残念でならない。
そういえば、
広島の妹の家でも、屋根に太陽光発電を付けたらしい。
ECOな生活にハマりつつある義弟の念願だった太陽光発電を
築50年になる家のリフォームに併せて取り付けたのだと言う。
「大変だったわね、…で、幾らかかったの?」
と訊けば、
「350万だった…」
とのこと。
義弟がキャッシュで支払ったらしい。
まぁ、この歳になるとローンや借金はできないものだ。
「それで、電気代はどのくらい変わった?」
と訊けば、
「月4万が、4千円で済んでいる」
と言う…
なるほど、10分の1は大きいなぁ…と思いつつ、夫にその話をすると、
「だけど、4万だとしても年間48万だぞ、
350万の元を取るのに何年かかる?」
と、予想どおりの答え。
まぁ、確かに《元を取る》のは、がんばって長生きしなくてはならないが、
義弟にすれば、
「今日はどのくらい発電してくれているかな」
とスマホの専用アプリを見るのが楽しみなのだと言う。
その気持ちは、なんとなく分かる。
ECOな生活をしていること、そのものに価値を見出しているのだ。
我が家では、どうか…。
自給自足の生活を理想としているが、
肥料代や苗木代、耕運機などの費用を考えたら、
買ってきたほうがムダはない。
ECOな生活はお金がかかるものだ。
結局は、義弟の太陽光発電への考えと然程かわらない。
ただ、個人の家はともかくとして、
自然豊かな山の樹々を伐って、そこにたくさんの太陽光発電パネルを設置することに違和感を持つ人も多いはずだ。
確かに、
人工物ができると野生動物は近づいてこない。
我が家の小さな菜園の傍に脚立を置きっぱなしにしているのは、イノシシなどに荒らされるのを防ぐためだ。

シカやイノシシ、サルにクマ…
昨日はムササビが横切っていくのを見た。
動物たちの生息場所は、どんどん太陽光発電パネルに侵食されて行く…
本当に、これでいいのか?
これはECOなのか?
わざわざ樹を伐って動物たちを追い出しといて、
夕方のN◯Kの地域ニュースで
『危険ですから近づかないでください』と言って
《イノシシやシカの目撃情報》を流しているけれど…
それって人間の目線でしょ?
1番危険なのは、人間ですよ。
(−_−;)