声の仕事とスローライフ

ただ今、仕事と趣味との半スローライフ実践中。遠方の知人友人への近況報告と、忘れっぽい自分のためのWeb忘備録です。

作家が語る朔太郎

2023-05-17 14:55:00 | Diary
やっぱりコレは書いておいた方がいい...

そう思ってから4日も経った。
忘備録としてのblogは、後で読み返した時にとても役立つものだ。

なので勉強した事をしっかり書き留めなくてはならない。

先週土曜日の午後のこと
仕事先で出会った主催関係者から招待券を貰って朔太郎忌のイベントに立ち寄った。

二部構成で、
前半が直木賞作家の北村薫さんと芥川賞作家の松浦寿輝さんの対談、
後半が俳優や声優によるリーディングシアターという構成だったが、

時間の関係で一部の対談だけを聞いて帰ってきた。

とても興味深かったのは、
ジャン・コクトーの作品に見られる独特の世界観と、朔太郎の《猫町》の異次元の世界感との共通点、

それとミステリー作家らしい視点で紹介されていた、
夏目漱石の《月が綺麗ですね》が、『アイラブユー』の言い換えだという説は、
漱石本人が言ったという証拠も何も残っていない…という《文学界の都市伝説》の話し…


加えて印象的だったのが、

北村薫氏が初めて朔太郎を知ったのが
小学生の頃の《夏休みの友》で、
巻末に朔太郎の『蛙の死』が載っていた…
というエピソード。

その際の北村氏の朗読は、

まるで、映像を見ているかのように生々しく、
私の脳裏には顔の見えない帽子を被った人物のシルエットが浮かんだのだった…

さすがだなぁ…と思うほど、
余韻の残る読みだった…。

90分の対談だったが、とても濃い内容だった。

北村薫さんの
『詩歌の待ち伏せ』を読みたくなった。

それと対談に出てきた江戸川乱歩の『パノラマ島奇譚』、
夏目漱石の『草枕』、中勘助の『銀の匙』
は、読んでおこうと思う。

それにしても、
萩原朔太郎という人は天才だな。

文学館で3D写真を見たときに思ったが、
時代をどんどん先取りしていた人で、

100年早く生まれ過ぎたのだ。


私と朔太郎作品の出会いは…いつだったか?
国語の教科書に出ていた《竹》だったか…?

1番印象に残っているのは、この地に嫁いだ頃
義父の経営していたSSの道に面した壁の看板に《広瀬川》の詩が義父の絵とともに大きく堂々と掲げられていたことだ。

後に著作権の問題で、取り外したはずだが
朔太郎作品に心酔していた義父らしい…

今では懐かしく思い出される。

そういえば義父の趣味は文学とマンドリンだったっけ。

現在の室温30℃、
ようやく薔薇が咲き始めた。



















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