土曜日に腰痛がピークを迎え、
午後のM嬢の散歩を夫に押しつけた。
久々に夫とドッグランに行くのが嬉しいのか、
いつも以上に喜び勇んで出て行ったM嬢だったが、
5時過ぎに帰ってきた時は、
どうしたのか、いつになくしょんぼりしている…
夫に理由を聞くと、
「ハスキーのC君と久しぶりに会って大はしゃぎしていたのに、ちっとも遊んでくれないんだよ」
「いつもジャれていたアラスカンマラミュートのRちゃんも、Mのことを無視するんだよ」
との事…
夏の間に姿を見せなかったせいで、忘れられちゃった?
思えば、
彼ら常連のワンコはみんな若い…
その中で我が家のM嬢だけが5つも年上だった…
ただ、当時はまだ皆んな幼く世間を知らないぶん、
Mの存在に興味を持っていたワンコも多かったが、
成長するにつれて
M嬢がどんな存在なのかが分かってきたという事なのかも知れない…
犬の世界は露骨で残酷だ。
もうすぐ8才になるM嬢が犬仲間にモテなくなったのは、
きっと、そんなところだろう。
いつまでも自分のことをアイドルだと思っていたM嬢は、
そんな現実を知って落ち込んだのだ。
一昨日の夜、私はそんなM嬢を抱くようにして眠った。
翌朝、どうせなら少し遠出をしようと隣市の古墳公園に出かけると、
M嬢をみて「かわいい」と笑って撫でてくれる人や
「さわってイイですか?」と言って小さな子供や若いカップル、ファミリーたちがM嬢を囲む…
そこにいるだけで、誰かを幸せな気分にさせてくれる…
M嬢は、そんな存在だ。
もうそれだけで、充分だ。