ここ数日、
頭から離れないことがある。
ポンタさんの訃報でショックを受けていた矢先、
関西時代の知人が病に倒れた事を知った。
前回、会ったのは3年前の都内でのLIVEだったが
その時も、
急に年取ったなぁ…と言う印象を受けた。
若い頃、
どうやって、それほどの演奏技術を身につけたのかと訊いたことがあった…。
「好きこそ、ものの上手なれ…」
と、苦笑しながら答えていたが、
並大抵のことではプロになれないことぐらい誰だって知っている。
当時の彼は誰とでも合う性格ではないし、
他のミュージシャンからは
「アイツとだけは一緒に演りたくないね」
と言われていた時期もあった。
当時、仕事関係者だった私とも喧嘩した事があった。
音楽の話はできるが、それ以外の話は噛み合わない。
彼の友人の1人が、
「アイツは野球でヒット打って3塁に走って行くようなヤツだ」
と彼の事を揶揄していた。
そのくらい、若い頃の彼は音楽以外の事について無知だった。
ただ、その後も
コツコツと愚直に練習を続けてきた事によって、
その音楽ジャンルでは多くのファンを作り、音楽専門雑誌の常連として何度も取り上げられ、
セッションマンとしても確固たるステイタスを築き上げた。
そこに到達するまでには、
私など想像できないほどの紆余曲折や挫折も経験した筈だ。
3年前のLIVE後に話した時、
実年齢より10歳も年上に見えたのは、
やはり体調が万全ではなかったからだ…。
思うように身体が動かない状況というのがどのくらい続くのか、
原因が不明というのは、どういう事なのだろう…
得体の知れない病と、今どう向き合っているのか。
彼を心配したミュージシャン仲間やファンが、彼を支えるためにCFを立ち上げようとしたらしいが
本人の辞退で立ち消えになったとも聞いている…。
彼のプロとしての矜持が、そうさせたのか…。
そうであるなら、その矜持を持ち続けて貰いたい。
彼が一番好きだと言っていたJAZZをまた演れるように…
これからも、陰ながら応援してる。
がんばれ。