2日は軽井沢レイクガーデンに雑貨を探しに行った。
連休の谷間のせいか、思いのほか軽井沢は空いていた。
上皇様御夫妻で有名になったテニスコートの辺りも、
のんびりと犬連れてゆっくり歩けるほど人がいなかった。
間もなく、英国では戴冠式が行われるが
少し前に図書館で面白い雑誌を見つけた。
《どなたでも自由にお持ち帰りください》
と図書館入り口に置かれた段ボールのボックスに入っていた平成25年に発行された《90周年記念・文藝春秋》は、
永久保存にしようと思っているほど面白い。
昭和天皇の御食事の内容や味のお好み、
著名人との面談時のご様子などユニークな記事もある。
特に昭和24年6月号からの抜粋は、
徳川夢声とサトウハチロー、仏文学者の辰野隆氏の御三方が昭和天皇を訪問した際の会話だが、
その時の様子がまるでTVでも見ているように目に浮かぶ。
御三方の会話を聞いていらした昭和天皇が、
時おり《アッ、ハァハァ…》という笑い声を発せられた行では、
その声と御姿を想像して自然に口角が上がる…。
昭和51年に行われた《皇族団樂》という記事も面白い。
三笠宮智仁殿下、高松宮宣仁殿下、同妃殿下、秩父宮妃が新春座談会という設定でざっくばらんにお話になっている…
三笠宮殿下の、
『皇族は儲けちゃいけないのが原則だから原稿や本を書けば源泉徴収される』や
『戸籍ないのに住民税も払っている…』の行には、驚いた。
何より、こんな取材ができること自体、今ではとても考えられないことで、
振り返ってみれば、
昭和年代の皇室のほうが今よりずっと開放的で、
我々にとって身近な存在だったのではないか…と、そんな気がしてくる。
まさに、
こう言うナマの声を私たち国民は求めているのだ。
皇族方のお子様が《税金で贅沢をしている》と言われて必ずイジメに遭う…という行も、
意外と知られていないのではないか。
そう言う問題を棚上げにせず関係省庁が早いうちに手当てしておけば、
昨今の問題も拗れなくて済んだのではないかな…。
誰も望んで皇族に生まれてきたわけではないし、
また望まれて皇族になられた妃殿下方にも、
我々国民には想像もつかない御苦労がおありなのだ…
戦前も戦後も、皇族という立場が様々な可能性を狭めてしまう事実は間違いなくあった。
《自由に選べない》のだから。
この文藝春秋《90周年記念》版を読むと、
『ひらかれた皇室』って、何だろう…と考える。
ネット社会になって以降、昭和の時代以上に、憶測や事実を曲げた週刊誌記事も多い中、
今の皇族方は、どのような思いで生活されているのだろう。
常に国民感情を気にしながら、
言いたいことも言えないのでは、とても気の毒に思う。
昭和の時代が懐かしい…