遠い森 遠い聲 ........語り部・ストーリーテラー lucaのことのは
語り部は いにしえを語り継ぎ いまを読み解き あしたを予言する。騙りかも!?内容はご自身の手で検証してください。
 



 堀江さんがプロ野球パリーグの合併問題で躍り出た時、わたしは堀江さんを支えるライブドアのスタッフがあまりに若く無防備に見え 会社の中は雑然としてまるで堀江さんをガキ大将にして陣取りごっこやゲームをしている集団のように感じてならなかった。堀江さんはヤフーのイノウエさんや楽天のミキタニさんのようにミキタニさんはそれほどでもないが....冷徹な経営者には見えなかった。目のなかのふてぶてしさの奥に 妙に醒めた感じ みんな遊びさ...みたいなのが見えて あぁ このひとはそう長くは保たないんじゃないか..とふと思ったのだ。

 けれどライブドアの夢の終わりがこんなにあっけなくくるとは思わなかった。穿ち過ぎかもしれないが、このタイミングの良さをわたしは例のヒューザーと政界の癒着から目を逸らせるためじゃないか などと疑っている。

 しかし 遅かれ早かれ終わりはきただろう。彼はビジネスをしていたわけではない。負けると知って果敢に勝負をしていたような気がする。もしかしたら勝てるかもしれないと思いかけていた矢先だったかもしれないけれど。わたしは堀江さんのことを考えるとこのごろ考えていた無垢(イノセンス)ということばを思い出す。堀江さんはオトナ社会と闘っていた ピーターパンのひとりではなかったか。

 イノセンス=無垢 だが無垢≠イノセンス。
イノセンスとは純白ではない。善悪の彼岸を越えるものだ。イノセンスとは根源的な生のかたち エゴ。 堀江さんは選挙に出馬し 宇宙ロケットに乗ることを望んだ。既成の枠をぶっ壊そうとした。それは利を追う経営者の姿とは少し違って まさに飽くなき好奇心をもった子どものすがたではなかったか。

 わたしは堀江さんを誉めようとしているのでも貶めようとしているのでもない。だが 堀江さんは賢しい経営者たち 愚かな大衆から利を貪り食っている奴らより わたしには清潔に見えた。たとえ法律に抵触していようとだ。あのどんぐりみたいな目はとても人間的だった。願わくは たとえどん底まで落ちたとしても 逃げないでほしい。夏草生い茂る最後まで果敢に戦い尽くしてほしい。それは夢見て勝ち得た者の努めと思う。 そしてできるなら不死鳥となって甦り、新たな伝説をつくってほしい。




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