マイケル・ジャクソンの講演は父との葛藤をそして心の軌跡をつづった”パーソナルストーリー”そのものでした。子どもらしさを奪われた子ども時代、厳しい父 そのなかでマイケルは父とのふれあいの思い出を語っています。...たとえば週に一度 キッチンのテーブルカウンターに置かれた アイシングのかかったドーナツの袋、たとえばポニーにのせてくれた父の腕のぬくもり......
スターとして一般の人の何倍もの濃密な時間を過ごしながらマイケルは考えます。あれは父の愛情のあらわれだったのだと。。。。厳しさも一人前の芸人にひとに後ろ指さされない芸人、お金に不自由しない芸人に育てるための愛だったのだと........
けれどもマイケルは父に遺産を残そうとしませんでした。わたしはそこにマイケルの傷痕深さを見る思いがします。.......しかしながらマイケルが世界に世界の子どもたちに大きなこまやかな父性を持つにいたったのは、父との葛藤抜きに考えられないと思いませんか?
自らの傷を癒す....ことはそれだけではすまない。許すことやおおいなる愛をともなってくる......自分を癒そうとすることは ほかのたくさんのひとたちを世界を癒すことにつながってゆく......わたしたちひとりひとりがそうするなら、世界はまだまだ見込みと希望があるように思います。
わたしもようやく長くつづいたトラウマを脱ぎ捨てることができました。もう抱きあうことはないかもしれません。昼下りのお茶をともにすることもないでしょう。けれど わたしはその意志のうつくしいところを受け取り受け継ぎ、自らこの手でつかんだささやかなものとひとつにして、あとからくるひとびとに手渡してゆくことができます。ほとばしるあたらしい歌を語ることができます。それは愛....のようなものだと思うのです。
先日の講演記録は削除しましたので、最後の部分を再録します。
『親から傷つけられたと感じていらっしゃるみなさん、失望感を捨ててください。親にあざむかれたとお思いのみなさん、これ以上自分自身をあざむくのはやめましょう。親が邪魔だと思っているみなさん、代わりに手を差し出してください。
ご両親に無償の愛を与えてください。これは、みなさんに望むことであり、自分自身に言い聞かせていることでもあります。
そうすれば、親たちはわたしたち子どもから愛し方を学ぶことでしょう。
そうすれば、荒れ果てた寂しい世の中に、愛が取り戻されるでしょう。
シュムリーが「子どもたちの心を通じて両親の心が取り戻される時、新しい世界、新しい時代が来るだろう」という旧約聖書の預言を話してくれたことがありました。
みなさん、わたしたちがこのような世界をつくっているのです。
わたしたちがその世界に住む子どもたちなのです。
インド建国の父マハトマ・ガンジーが言いました。
「弱者は人を許すことができない。許すことは強さの裏返しである」 さあ、強くなりましょう。
そして、壊れた関係を修復するために、立ち上がりましょう。
子ども時代に受けた傷が人生にどんな影響を与えようとも、乗り越えなければなりません。ジェシー・ジャクソン(民主党候補として大統領選に出馬した黒人牧師)の言葉にあるよう、互いに許し合い、互いに助け合い、そして前へ進みましょう。
許し合うことだけでは、涙に暮れる世の中は終わらないかもしれません。しかし、多くの子どもたちが親との関係を修復することが、少なくとも新たな出発点となるのです。結果として、わたしたちみんな、もっと幸せになるでしょう。
みなさん、信仰、喜び、興奮をもって、わたしの話を締めくくりたいと思います。
今日から、新しい歌が聞こえてきますように。
その歌を子どもたちの笑い声に。
その歌を子どもたちの遊ぶ声に。
その歌を子どもたちの歌声にしよう。
そして、大人たちは耳を傾けよう。
子どもたちのもつ力に驚き、愛の美しさに浸り、ともに、心のシンフォニーを創りだそう。世界をいやし、痛みを取り去ろう。そして、ともにみんなで美しいメロディーを奏でられますように。
神の恵みがありますように。“I love you”。
マイケル・ジャクソン 2001年英国オックスフォード大学スピーチ 』
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