ものがたりを奏でる楽器となるための響く身体、そして風にふるえる草の葉の露の落ちる音や大地の鼓動を感じ取れるような感覚、見えないモノへの直観を取り戻すためのデトックス。
それは身体の節々 内臓に溜まった脂肪やオリ 心にたまった不要なものを振り棄てることでもあります。
肝腎要(かんじんかなめ)といいますが、肝臓、腎臓は浄化の臓器、毒物不要物を分解する役目があり、要とは関節のことだと言います。肝臓や腎臓とおなじくらい関節はたいせつです。人間にいくつ関節があると思いますか? ジャジャーーん 265個だそうです。もっとも足の指の関節は退化して少ないひともいるので、ひとによって違うらしいですよ。
関節は連動しています。わたしは膝がわるいのですが 足の指の関節で膝がわるいかどうかわかるみたいですね。指がまるまっているひとは膝がわるい。だから膝ばかり直そうとしてもだめなんですね。足の指 足首 股関節 足にかかわる関節は144個ですが そのひとつひとつをほぐす必要があります。
自力整体をはじめて もうすぐ2年になりますが たとえちいさな歩みでもつづけることは意味があります。語り始めた2000年秋の発表会 コア石響での 「9つの物語」で雪女を語ったとき、わたしは15分立っていることができず、テーブルかなにかに寄りかかるように語りました。
そのとき いただいたアンケートには 日本の冬景色が髣髴としてきたというようなお褒めのことばとともに 語り手が寄りかかってだるそうに立っていたという指摘があったことを思い出します。姿勢もわるかったのだと思います。当時を知る人とお会いするとまるで別人といわれます。このわたしが変わったのですから、やってやれないことはありません。身体のどこかが不調の方はいまのうちですよ。よく動けるからだを取り戻してください。
関節が滞るとリンパの流れも滞ります。すると排毒がしにくくなるので、自力整体でなくとも ヨガとかピラティスとか太極拳とか 継続してなにかなさることをお奨めいたします。
さて、人間の身体から出るものはさまざまです。大便 おしっこ 汗 鼻水 咳 痰 目やに 耳くそ あと熱 涙......これはみな排毒なんですね。え?痰とか目やにならわかるけどなんで熱や涙が? とお思いでしょう?
なぜ 病気になると熱が出るのでしょう? 免疫には酵素が深くかかわっています。酵素が活性化する温度は、37度から40度ぐらいまでの間。病気になると熱が出るのは、酵素を活性化させて免疫力の強化を図るからです。ですから、熱があるからといって、すぐに解熱剤を飲むのは、せっかく高めた免疫力を低下させることになるのでよくありません。ゆっくりからだをやすめてあげましょう。
体温が高いときはからだに溜まった重金属イオンも溶かして排出するようです。.......ということはそういう状態をつくってあげればよいということですね。岩盤浴や体内温度をあげて汗を出すスポーツはとても有効ですね。わたしの友人の話ですが、お嬢さんがバスケット部に入って、しばらくのあいだ ぐっしょり汗で濡れたトレーニングシャツから、子どもの頃 飲ませたクスリの臭いがしたそうです。........ようやく汗になって排泄されたのですね。
低体温にはおおきな問題があります。①免疫が下がる(体温が0.5度下がると、酵素の不活性により、免疫力が35%低下)。さらに 最近の研究では、低体温症の人のほうが、遺伝子の誤作動が多く、ガンになりやすいという報告もなされています。しかも、ガン細胞の活動は、体温が35度台のときにもっとも活発になることがわかっています。
それでは涙について.....イライラしたり怒ったり感情的になった時に涙が出てくるのは、血液中にストレスホルモンが充満してしまっているからといわれます。この涙を流すことによって、血液中のストレスホルモンが体外へ排泄されるため、泣いたあとスッキリするのです。副交感神経が作用していると考えられており、心のデトックスだといわれています。
感動によって流される涙はどうでしょう? だいぶ前カタルシスについてお話しましたね。アリストテレスは悲劇を観ることで感情移入が行われ日常生活の中で抑圧されていた感情が解放されると言いました。カタルシスということばそのものが排泄・浄化を意味しています。
そして わたしたち語り手の役割のひとつが 聴き手を泣かせ笑わせ カタルシスを味わってもらうことなのですね。
さてまとめてみましょう。
①便秘解消
②リンパの流れをつくろう
③身体を冷やさない とくに首 手首 足首 関節を暖めること
④汗を流そう
⑤感動の涙を流そう 流させよう
次回はいよいよ 実践編です。
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